作曲者 : GIAZOTTO, Remo 1910-1998 伊
曲名 : アダージョ ト短調 (1958) (伝アルビノーニ) 演奏者 : ヘルベルト・ケーゲル指揮 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団 この曲は こちら 少し前のエントリーで書いたように、この曲がアルビノーニの曲ではなく「発見者」そして「編曲者」としてクレジットされているジャゾットの作であることは、ほぼ確定している。 ドレスデンの空襲によって焼け落ちた図書館の残骸から見つけ出したアルビノーニの断片を元にというロマンチックな作り話(だと今日では考えられている)は、その断片が何だったかを最後まで明らかにすることなく世を去ったジャゾット自身が無言で語っているようなものだと私は思う。(あくまで私見ですが…) この演奏は多分そんなこととは関係なく素晴らしいものだ。 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団は、随分昔、ギュンター・ヘルヴィッヒという人と来た時に聞いたかすかな記憶がある。しかし、こんなに良いオーケストラだとその時は思わなかった。 どう考えてもこれはバロックの衣装を纏ったロマン派の作品である。アルビノーニのイタリア風のスタイルよりも北ドイツ風の重厚さがあり、ケーゲルの指揮はそのあたりを明らかにしている。 スコアでは(この曲の著作権はジャゾットが持っている。だから権利切れではないので、Wikiでは手に入らない。このことだけでも、かなり怪しいでしょ?)オルガンが指定されているパートにチェンバロが加えている点はちょっと不可解なところではある。やはりこの曲はオルガンだけの方がずっと合っている…、というより、不必要。 しかしこの点をのぞけば、とてもとてもロマンチックに歌い上げるわけで、こうした演奏がいつでも聞ける幸せをかみしめている次第である。 さあ、そろそろ仕事に出かけるか…。
by Schweizer_Musik
| 2009-02-03 11:12
| ナクソスのHPで聞いた録音
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