鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンで聞くバッハのカンタータ
作曲者 : BACH, Johann Sebastian 1685-1750 独
曲名  : カンタータ 色々
演奏者 : 鈴木雅明指揮 バッハ・コレギウム・ジャパン他
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久しぶりに鈴木雅明氏が指揮するバッハ・コレギウム・ジャパンによるバッハのカンタータを聞いて午後を過ごした。第1集から第5集まで聞き終えたところ。ロッチェの録音を聞いて、久しぶりにこれも聞いてみたくなったこともあるし、対訳集を買ったので、それを読んだりしながら聞くのも良いだろうと思ったのである。
実に楽しいもので、カンタータから大バッハのあまりの偉大さを痛感させられるとともに、その手の中でうまくあしらわれている楽しさたるや、無類のものだ。
そして鈴木雅明の指揮するバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏の素晴らしさ!!
ロッチェの演奏もそうだが、リヒターの選集で聞き込んだ私のような世代の人間には、ピリオド楽器の品を感じない演奏を数多く聞かされたトラウマ(?笑)があって、古楽器風の演奏というだけで、未だに抵抗を感じることもあるのだけれど、さすがにバッハのカンタータなどではリヒターの重厚な響きは逆に抵抗を感じるようになってしまった。
それでも、アーティキュレーションなどに大きく独特の表情がついたり、ボウイングが荒っぽく、どう考えても美しくない響きで、これが当時の音なのだから有り難く聞け、みたいに押しつけられているように思われ(ちょっと被害妄想的か?)、私の抵抗感に繋がっている。

Berlin Classicsのロッチェの録音の他に、ソロ・カンタータでアデーレ・シュトルテのソプラノによる演奏も納められていて、ちょっと驚喜したりして、昨日はカンタータ第199番で感動し、就寝。今日は栗栖由美子氏の歌唱で聞き、鈴木雅明盤の歌手陣の水準の高さを再認識させられた次第。
合唱の仕上がりももう言葉がないほど素晴らしい。これを聞くと、聖トーマスの少年たちはやはり限界があることを思わせられる。
ノンビブラートの歌唱でこれほどの正確なピッチでまとめ上げたバッハ・コレギウム・ジャパンに心から賞賛を捧げたい。

カンタータなんて何だか宗教音楽の堅苦しいものだろうなんて思わないで、虚心に聞いてほしい。こんな楽しい世界があるのだ!!「人の望みの喜びよ」を聞いて、全てを知った気になってはいけない!(そんな奴はいないか…笑)
ヘルムート・リリングによるカンタータ全集にジョン・エリオット・ガーディナー、コープマンなどの演奏もナクソスにあり、聞くべきものがあまりに多すぎて、ちょっと呆然としている…。
by Schweizer_Musik | 2009-02-15 22:44 | ナクソスのHPで聞いた録音
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