プレヴィンの弾くマイ・フェア・レディ
作曲者 : LOEWE, Frederick 1904-1988 オーストリア→アメリカ
曲名  : マイ・フェア・レディ
演奏者 : シェリー・マン(ds), アンドレ・プレヴィン(pf), リロイ・ヴィネガー(bs)
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1956年8月17日、ロサンジェルスにて録音されたこのアルバムが良い音でナクソスにアップされている。確か、スウィング・ジャーナルのゴールド・ディスクにも選ばれていたし、ジャズのアルバムとしても異例のヒットを飛ばしたものであった。
昔々、エレクトーン・フェスティバルの審査員をしていた時、この演奏をコピーしてやったプレーヤーがいたことも懐かしく思い出した。彼は優勝したっけ…。
当時はポピュラーとクラシックの境界線は厳しく引かれていた。特に日本やヨーロッパではそうだった。それをこうした人たちが一つずつ崩してくれた結果、相互に乗り入れて音楽をする機会が増えていったのだと思う。
しかし、ジャズ、クラシック、あるいはミュージカル、映画音楽、ピアニスト、指揮者、作曲家…彼はどの分野でも一流だった。いや全く凄い人だ。こんな人ならもう天才と言って才能の無い自分とはっきり区別しておかないとやってられない(笑)。
最近は、随分お歳を召したと感じることが多いけれど、それはただただ見た目だけのことで、音楽がはじまるとそんなことは全くない。
1曲目の「教会へ行こう」から最後の「一晩中踊れたら」に至るまで、聞く者の気をそらさないアイデアが散りばめられ、ジャズにあまり関心の無い人にもお薦めできるものと言える。
大体、ドラマーのシェリー・マンのリード・アルバムであるはずなのだが、これは全くプレヴィンのアルバムとなっているのだから、彼の才能のきらめきはそんなことなど全く関係なさそうである。
ロンドン交響楽団の指揮者になる前のポピュラー音楽のスターだった時代の名盤…。いかがですか?
by Schweizer_Musik | 2009-07-06 07:45 | ナクソスのHPで聞いた録音
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