シャブリエの喜歌劇「しくじり教育 (まちがった教育)」を聞く
作曲者 : CHABRIER, Alexis-Emmanuel 1841-1894 仏
曲名  : シャブリエ/喜歌劇「しくじり教育 (まちがった教育) "Une Education manquee"」(1879)
演奏者 : シャルル・ブリュック指揮 パリ交響楽団, クリスティアーノ・カステッリ(sop), クラウディーネ・コラー(sop), クサヴァー・デプラス(br)
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短い1幕ものの喜歌劇である。その昔、ブフォン論争が行われたかの国に、かくも美しい作品が生まれたことに、ちょっと因縁めいたものを感じなくもない。
古い録音の板起こしだと思うが、そう聞く(見る)機会のある作品でもないので贅沢は言えないが、音はまずまずで、1954年としては標準的な出来ではないかと思う。
歌手も上手いしオケもなかなか良い。ただ小生フランス語はさっぱりなので、何が起こっているのかわからない…(笑)。
したがって、この曲の論評の資格など全くない。しかし、IMSLPでダウンロードしたボーカル・スコアを眺めたりして聞いていると、このたたき上げの作曲家の本領は舞台作品にあったに違いないなどと思い始めた。そういえば昔、レーザーディスクで喜歌劇「エトワール」を持っていて何度か見て、とても面白かったことを思い出した。
しかし、この曲、重唱の書き方、オーケストレーション、和音の選び方などにプッチーニの「ボエーム」などに似たところがあるように思われる。プッチーニがシャブリエの影響?…いや単なる偶然だろうが、面白いものだと思った。
こんな録音があるのだから嬉しいことである。
我が国の著作権保護期間が70年に延びたら、これらの音源が聞くことは多分出来なかっただろう。原盤を保有するメーカーの倉庫でほこりをかぶっているのがせいぜいであっただろうから。延長した国ではこれらの録音は聞くことができないのだからお気の毒ではある…。
著作権保護って一体誰を保護しているのだろう?さて仕事仕事…
by Schweizer_Musik | 2009-07-07 05:37 | ナクソスのHPで聞いた録音
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