オーマンディ指揮で聞く「英雄の生涯」
作曲者 : STRAUSS, Richard 1864-1949 独
曲名  : 交響詩「英雄の生涯」Op.40 (1897-98)
演奏者 : ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団, ヤーコフ・クラクマルニーク(vn)
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オーマンディがどれほど凄い指揮者だったか、あまり理解されていない方には、ぜひ一度聞いて欲しいのがこの演奏。1950年代はじめのモノラル録音であるが、1958年のシーズンから1960年の3月まであの晩年のエドゥアルト・ヴァン・ベイヌム指揮のアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサート・マスターであったヤーコフ・クラクマルニーク(こんな読み方でいいのだろうか?ロシア人ということで随分悩んだ → Jacob Krachmalnick)がソロをとっているのも嬉しい。彼は1951年から1958年までフィラデルフィア管弦楽団のコンサート・マスターだった。
少し、図太い音で、この演奏がコンマスが大きな影響力を与えていることも事実だ。好みの音ではないが、この個性は凄いものだ。サンフランシスコ交響楽団のコンマスにその後転身したと聞くが、小澤征爾との来日の時はいたかどうか…。あの公演は素晴らしかったなぁ。アイヴスの「宵闇のセントラルパーク」は私の記憶にいつまでも残るものだった…。
話が逸れてしまった。もとへ戻そう。
ナクソスの80000番台は一般販売していないLP初期盤の板起こしのシリーズで、多少音に問題があるものもある。これもややLP再生のノイズは残っている。しかし、そんなことを言ってもこの凄い演奏はCD化されていない(その後のステレオ録音はCD化されている)。
ナクソスでこれがアップされてのはいつだったか忘れたが、聞いた時はショックだった。こんな爆演系の指揮者だと思っていなかったからだが、アンサンブルは精緻で、イケイケ系の爆演とは次元が違う凄まじさに、ステレオ盤を買わずにスルーしたことを今は後悔している状態である。
今朝はこの演奏を聞いて、後少しとなった「春の声」にとりかかることになった。ちょっと夜遅くまで起きていたので、今朝は六時半に起きてはじめたが、こんな日もある…。穏やかな冬の朝である。

書いてから気がついたのだが、かつてこれをはじめて聞いた時の感想をすでにアップしていた。→(こちら)ほぼ同じ感想だった…。当たり前かも知れないが、あれから何も私は成長していないのかと、ちょっと凹んだ…。
by Schweizer_Musik | 2009-12-24 08:35 | ナクソスのHPで聞いた録音
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