クリスマスなので…コレットのノエル・シンフォニーは如何?
作曲者 : CORRETTE, Michel 1709-1795 仏
曲名  : ノエル・シンフォニー 第5番 イ短調 (1781)
演奏者 : アリオン・アンサンブル
このアルバムは こちら

1781年に書かれたというこの作品。当時はすでにウィーン古典派の時代にバロックの音楽とはちょっと保守的すぎやしないかと思わなくもない。でも様式が充分に成熟しているから、とても楽しく、短いが故に変化に富んでいて聞きやすい。
有名なコレルリのクリスマス協奏曲が1714年出版であるので、この曲は67年後の音楽で、すでにモーツァルトは成人し、みの翌年にはハフナー交響曲を書くのである。
大体、音楽史における彼の評価は散々である。インスピレーション不足などを指摘する声が多いが、それは彼が同時代に流行していた音楽を素材として作曲している場合が多いからで、25曲あるというコミック協奏曲などでもそういう傾向か聞かれる。
とは言え、私はもう少し彼については積極的に評価している。試しにこの曲や同じ奏者によるコミック協奏曲などを聞いてみてほしい。聞かないで評価するのはアンフェアだろう。ナクソスで聞いてみて、良かったら、ちょっとだけコレットも良いじゃないかと思ってあげれば、天国にいる作曲者も喜ぶことだろう。
アリオン・アンサンブルによる演奏も美しいもので、あまり演奏もされないこの作品を紹介するには相応しい丁寧な仕事ぶりである。
by Schweizer_Musik | 2009-12-25 18:09 | ナクソスのHPで聞いた録音
<< 温故知新 Vol. 38 シュ... クリスマス…だそうです… >>