スウィトナーのブラームスの第3番を見る!!凄い!!
タイトル(or 曲名) : 交響曲 第3番 ヘ長調 Op.90 (1883)
出演者 : オトマール・スウィトナー指揮 NHK交響楽団
NHK教育テレビ放送

懐かしいというより、こんな良い演奏を日本であったのだということに、もう少し早く生まれていれば…と思うばかりである。
私が子供の頃にはよくテレビで見ていた。彼の第九もテレビで鑑賞したし、ずいぶん見たはずである。そしてその頃の映像をこうしてオトマール・スウィトナー追悼として見るのは悲しいけれど、このブラームスの素晴らしさ!!もう空前絶後というべきでは?
ホルンの大野さんが懐かしい。昔々、私の曲を吹いてくれたことが思い出される。クラリネットは横川晴児さんだ。彼も今では大変なベテランで重鎮であるが、あの頃はまだ若手…だった。確かNHK交響楽団に入団したてのようだ。私の曲を彼が吹いてくれたのは、まだ東京フィルハーモニーに在籍していた頃のことだった。
更にまだ若かった堀 正文氏がコンマスに座っている。やっぱり上手い!いや、完璧と言っていいだろう。
第3楽章は完全にツボにはまってしまった。なんてきれいなのだろう。こんな美しい音楽を書いたブラームスってやっぱり良い人だったのだろうか?
彼が最後の来日をした頃、私は九州に住んでいた。無理すれば聞けたはずだ。そんな悔いとともに、演奏の素晴らしさに自然と引き込まれ、第3楽章の途中で涙が出てしまった。涙腺はもう弛みっぱなしで、お恥ずかしい次第であるが、我が国のスーパー・オーケストラが本気を出すと、これほどまでに凄いのだと、感心というより圧倒させられた。
スウィトナーのぶっきらぼうに見えて緻密で無駄のない指揮で、凄腕の持ち主たちが全力で立ち向かった終楽章は、ただただ感動!!
これほどの演奏が我が国で成し遂げられたということ自体、なんだか奇跡のような気がしてきた。全く凄いものである。
録画をするのをすっかり忘れて聞いてしまった。いや失敗!!DVDで出ないかなぁ…。
スウィトナーさん、ありがとう。心からご冥福をお祈り致します。合掌。
by Schweizer_Musik | 2010-02-07 21:59 | 音楽時事
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