ロバルツの聖ニコラスの奇跡
作曲者 : ROPARTZ, Joseph Guy 1864-1955 仏
曲名  : 聖ニコラスの奇跡 "Le Miracle de Saint Nicolas" (1905)
演奏者 : ミシェル・ピクマル指揮 ナンシー歌劇場交響楽団, イル=ド=フランス・ヴィットリア地方合唱団, フランス放送聖歌隊のソリスト達, エリック・ルブラン(org), クリスティーヌ・ラジャリジュ(pf). イレーヌ・ブリソ(hrp), クリスティアン・パピ(ten), ディデイエ・アンリ(br), ヴィンセント・レ・テクシエール(br)
CD番号 : NAXOS/8.555656

この美しい音楽を知らないでいるのは、人生で大きな損失だと思う。そんな美しい音楽が、人知れずひっそりと眠っているのはなんとも…。
午後はこの音楽を聞きながらチャイコフスキーのアレンジをしていて、今「九月」が終わった。なんてことはないのだ、「八月」に比べれば…。音数が多いので、面倒なだけで、やることはあっという間に決まってしまっているので、それをただただ書いていくだけ…で、全く頭を使わない作業なのでこういう音楽を楽しみながら編曲ができる。
ピクマルはもともとは確か歌手で、フォーレのレクイエムなどを歌っていた記憶がかかにある。ナクソス(これはもともとマルコポーロで出ていたものだが)にいくつかの合唱作品で指揮をとった録音があるが、いずれも大変優れていて、安心して人に薦められる逸品揃いである。
この作品も、ドビュッシーあたりが好きな人なら多分夢中になるのではないか?大変長生きした人で、第二次大戦後まで生きていたけれど、フランクの弟子であり、ラヴェルなどよりも十歳以上も年上なのだ。
だから作風が保守的だとかいう非難は明らかに的外れ。更にドビュッシーの亜流だとか言う非難も間違い。同時代に生きた彼らを一緒くたにしてよく知っている方を持ち上げているだけの単なる無知でしかない。
洗練された技法、ハーモニーに対する飛び抜けたセンスは賞賛に値する。
管弦楽法も初期の作品からいずれも独特の才を発揮していて、この才人があまり聞かれないというのは、私にはただただ理解しがたい。
一度、このCDを聞いて欲しい。ナクソスにもあるので、試聴は可能(ただしアドベのフラッシュ・プレーヤーがいるそうで、私はいれてないので、そちらでは聞いていない。(こちら)

写真はチューリッヒ郊外の雪景色。スキー場ではありませんよ!先々週あたり、大雪だったそうだが、スイスもそろそろ雪解けを迎えているのではないだろうか?
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by Schweizer_Musik | 2010-03-16 15:27 | CD試聴記
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