ちょっと思い立って、私のピアノの先生のところに久しぶりに会いに行って来た。先日、私の曲を公民館の館長さんなどの肝いりで小学校などで合唱で歌って下さったお礼と、日頃の無沙汰のお詫び方々、ご挨拶に出かけた。
今、帰ってきてちょっとだけ作曲をする。少しだけだけど進む。やはり良いことをすると進むなぁ…(笑)。それは冗談だが、山を眺めながら、ブラブラと散歩をしたようなもので、帰りは先生の運転で八幡様に寄り道をしてから送っていただく。途中、幼なじみに会ったりと、うれしい散歩となった。故郷の山は昨日私が興奮してしまったように、今日も当然のことながら美しかった。ここに居た頃は、当たり前と思っていたけれど、離れて暮らしてこうも長くなると、時たま帰るとそのあまりの美しさに、あの頃自分はどうして気がつかなかったのかと、我が身の不明を恥じるばかりである。 鎌倉には、こうした故郷のような山はない。丘のような山に家が建っていたりする。巨木の森はとうの昔に切り倒され、きれいに揃ったヒョロヒョロの街路樹に緑があるだけである。 八幡様の境内の銀杏や楠、あるいは勧進杉、そしてその背景にある巨木の森の美しさは言葉を失うほどである。今回も先生のおかげでお参りが出来たので、良かったかなと思っている。 バッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲をクレバースとオロフ、そしてオッテルロー指揮で聞いている。第2楽章でふと涙が出てきてしまった。さっき見た景色と重なり、こんな語らいが描けたら素晴らしいだろうなぁなどと思った。私にはとてもとても無理だ。でもこの音楽の価値はわかる。ただただ頭をたれてじっと聞き入るのみである。 偉大な作品とは、比べるもののない領域にあるもののようである。 さて、もう少し粘ってみよう…。
by Schweizer_Musik
| 2010-05-02 22:28
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