今朝も作曲。昨日、以前の作品のアイデアを使うことを思いついたのは良いのだが、当然のことながら全面的に書き直さないと、今回の作品のコンセプトに合わず、朝からその作業を再開している。
1音を得ることがこれほど大変だったことは今までに無かった…。今回は初めてやってみるテクニックが満載で、最初から今までとは全く違った書き方をしているので、ものすごく手間取っている。 まず、縦の線を合わせることを一切やめた。合わないことで起こるひずみが新たな響きを作り出す…。それがうねりとなり風と音と香りを伝える。そんなことを夢想している。高い木の梢に吹き来る風は何を歌っているのだろう。誰も聞いている人なんていないのに歌う鳥、誰も見ている人がいないのに新緑の山。そこに神の摂理があるように、そしてそれは管理された直線で描かれる人工のものとは違う何かがあるように思えるのだ。 それを書きたい。しかしそこに到達するのは至難のことと思い知る。最初のきっかけは簡単そうだったのだけれど、ホンの10小節も書いたところで詰まってしまい、まだ30小節から40小節のところでウンウン唸っている体たらくである。 しかし、書いている内にそれが我が国の伝統的な文化と深いところで繋がっているようにも思えるようになってきた。破棄した最初の案では、雅楽の響きを模してこれを単旋律で始めたのだが、手間が掛かるけれど面白い効果が得られることを知り(もう70年も昔に近衛秀麿が「越天楽」でやっていたことだが…)、これをこの作品に詰め込みたいと今は心から願い、努力しているのである。 それにしても作曲は難しい。本当に難しい。この2週間あまり、痛切に思うのはこのことである。
by Schweizer_Musik
| 2010-05-05 08:35
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