ミヨーのプロヴァンス組曲をプラッソンの指揮で聞く
作曲者 : MILHAUD, Darius 1892-1974 仏
曲名  : プロヴァンス組曲 Op.152b (1936)
演奏者 : ミシェル・プラッソン指揮トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団
CD番号 : Grammophon/435 437ß2



昔から大好きな曲で、いくつか録音を持っているけれど、これが最も私の好きな演奏。ミヨーというと、多調性ばかりが語られるけれど、実はそれは彼の音楽の特徴ではなく、ごく初期に彼が実験的に行ったいくつかの作品の印象が強いだけなのだと私は思う。
プロヴァンスという地名と音楽が出てくるとビゼーの「アルルの女」をすぐに思い出す。アルフォンス・ドーデの「風車小屋たより」は、中学生の時に読んだ本だ。南フランスの民衆の生き生きとした生き様がそこには溢れんばかりに描かれていた。そしてこの音楽にはそうした雰囲気が見事に描かれていて、その昔読んだ、あの小説のことなどを思い出させてくれる。
ちなみに第7話が有名な「アルルの女」であり、ジョルジュ・ビゼーやフランチェスコ・チレアが劇音楽や歌劇を作曲していることは知られている。私はこの「アルルの女」の組曲がはじめて買ったレコードだった。(コロンビア・ダイアモンド・シリーズでマルセル・クーロー指揮)
それで、このドーデの本を読んだのであったが、今このミヨーの作品を聞くと、いつか私も南仏に行ってみたいと思う。
プラッソンの指揮は、実に洒脱なもので、この美しい音楽を見事に聞かせてくれる。名演である。
ドクター円海山さんのエントリーにこの曲について詳しく書かれてあったので、ご参考に。シャルル・ミュンシュの名演中の名演を彼はとりあげておられた。ミュンシュとボストン交響楽団の録音もまた素晴らしいエキサイティングな名演である。(こちら)

写真はミュスタイアの世界遺産の修道院の庭から見た風景。
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by schweizer_musik | 2011-07-17 07:36 | CD試聴記
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