作曲者 : BLOCH, Ernest 1880-1959 瑞西→米
曲名 : ピアノ五重奏曲 第1番 (1923) 演奏者 : リーリャ・ジルベルシュタイン(pf), アリッサ・マルギリス(vn), ルチア・ホール(vn), ノーラ・ロマノフ=シュヴァルツベルク(va), マルク・ドロビンスキー(vc) CD番号 : アルゲリッチ&フレンズ ルガノ・フェスティヴァル・ライヴ2009_EMI/TOCE-90130 ルガーノでの2009年の音楽祭のライブである。この音楽祭はもう何年になるのだろう。ライブ録音もEMIによってずいぶんたくさんリリースされて、この音楽祭を通じて世に出て来た若い音楽家も少なくない。アルゲリッチは優れたピアニストとしてだけでなく、後進に道を拓いた音楽家としても名を残すであろう。 この音楽祭はプログラミングがなかなか面白く、あまり知られていない作品もよく取り上げている。このブロッホの作品もあまり有名ではないが、大変優れた作品で、どうしてもっと聞かれないのかと思うことが多い。 それでも私のような者ではこの曲はこれを含めて六つの録音を所持しているのだから、ブロッホの室内楽の中でもよく演奏される方なのかも知れない。 この曲は、1921年から1923年にかけてアメリカで作曲された。 独特のモード技法によっていて、それがユダヤ風なのかどうかは私には判断できないが、エキゾチシズムあふれる音楽が聞くことができる。 第2楽章のミステリアスな雰囲気はどこかラヴェルの「夜のガスパール」を思い起こさせるが、借り物などではもちろん無く、すでに40才を越え、自らの語法を確立した安定感のある音楽となっている。 第3楽章は力強い舞曲風の音楽で、急速なテンポでアンサンブルがうねる。それもとてつもなくエキゾチックで、メロディアスで魅力に溢れている。そして最後は消え入るように静かに終わる。変化に富み、構成力も楽器法も完璧な技術が背景にあっては、これは無敵だ。なるほど彼の室内楽作品の中でも人気があるわけだ!! スイスのルガーノで行われたジルベルシュタインと若い弦楽器奏者たちの演奏は実に見事なものである。極めて強い集中力を保持し、お互いに積極的に発言し反応しそして一つの音楽を作り上げていくという室内楽の妙味を心ゆくまで味わうことができる一枚である。 最近、アルゲリッチのCDがボックスで廉価で売られている。これもその三枚組の中の一枚。あまり話題にならないけれど、これ良いですよ。 この数日かかって暑い部屋からクーラーのある部屋への引っ越しをしてきた。不要なというか古い電気製品を一昨日は一斉にゴミ出しをしたが、ようやくちょっと落ち着いて来た。暑さも大分和らいできたようで、秋雨前線も停滞しはじめた。ようやく秋が来たのかな? このエントリが今月100個目。100を越えたのはブログをはじめた頃、面白がっていた頃に一度あったきりである。 ほとんどが鑑賞記録で、遊んでばかりいるみたいだけれど、これ仕事だと思っているので悪しからず…(笑) 写真はベルニナ線の車窓の風景から、ポスキアーヴォ湖の眺め。これは前に出してしまったかも知れない…。ダブったとしたら、ごめんなさい。もう大量に掲示しているので、何が何やらわからなくなってしまった…。
by Schweizer_Musik
| 2011-08-27 07:53
| CD試聴記
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