ミヒャエル・ハイドンの二重奏曲をツェートマイヤーとツィンマーマンで聞く
ミヒャエル・ハイドンの二重奏曲をツェートマイヤーとツィンマーマンで聞く_c0042908_8385976.jpg作曲者 : HAYDN, Michael 1737-1806 オーストリア
曲名  : ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ハ長調 (1783)
演奏者 : トマス・ツェートマイヤー(vn), タベア・ツィンマーマン(va)
CD番号 : TELDEC/4681031



ミヒャエル・ハイドンの二重奏曲は、他にもあるのか私は知らない。ただただこの演奏でのみ知っているだけであるが、これがなかなか楽しくて面白い。
モーツァルトにも同じ編成の曲があるが、それはこのミヒャエル・ハイドンの代役で書かれたものだという。ひょっとしたらその時のものなのかも知れないが、私にはそうした知識はないので、なんとも言えない。
しかし、ハイドンの音楽の素性の良さはよくわかる。この人は、名声などに全く頓着せず、ザルツブルクの田舎で生涯を送った人である。生前はかなり高い評価を受け、モーツァルトなどからも尊敬されていた作曲家でもあったが、出版も断り、様々な招聘も断ってザルツブルクに居続けた人である。だから、その名声のわりには亡くなるとすぐに忘れられてしまった。
同時代にモーツァルトやハイドン、ベートーヴェンというビッグネームが折り重なるように存在したことも災いし、そのままになってしまったが、この人の音楽の才能はどびきりのものだと思う。
しなやかにのびるフレーズは、まさしく変幻自在だ。これがたった2本の弦楽器から生み出されたものとはにわかに信じがたいところがある。
なるほど、この曲はまさしく二人の名手のダイアローグなのである。この点、ツェートマイヤーとツィンマーマンに全く不足がない。見事としか言うべき言葉がない。
ちょっと彼の他の曲もいくつかとりあげてみようと思う。何と言ってもシューベルトに多大な影響を与えたとおぼしき宗教音楽あたりから…かな?

写真はスイスとフランスとの国境近くにあるエモッソン湖。巨大なダムであるが、ここから見るモンブランは実に美しい。
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by Schweizer_Musik | 2011-12-11 09:14 | CD試聴記
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