フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」組曲(ケンペ編)を聞く
フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」組曲(ケンペ編)を聞く_c0042908_6435217.jpg作曲者 : HUMPERDINCK, Engelbert 1854-1921 独
曲名  : 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」(1893) 組曲 (ケンペ編曲)
演奏者 : ルドルフ・ケンペ指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : EMI/6295572



全部で5曲を抜粋しての組曲へと編曲したもの。序曲や夢のパントマイムなど、ほぼ原曲のままで、ケンペ編となっているものの、どこまで手が加わえられているのか、ちょっと聞いただけでは分からなかった。
ドイツの子供の歌う民謡などを素材にフンパーディンクのワーグナーばりの和声付けと分厚いオーケストレーションで、素朴さは無くなったものの、この音楽が親しみのあるメロディーが散りばめられた、名作へと変化した。
「ひとりの小人が森に」なんて、曲名を言っても誰も知らないけれど、ヤマハ音楽教室のCMで子供が音名唱で歌っていたあのメロディーはみんな知っている。そうしたメロディーがこの作品の持ち味でもある。人々が歌い継いで来たものだけが持つポピュラリティーが、後期ロマン派の音楽と幸せな出会いを経て、これほどの人気を得るに至ったと思う。
もちろん実際にオペラを見るに越したことはないけれど、このケンペ編の組曲版は、オペラを見たような充実感をちょっと味わえる、良い抜粋ものだと思った。
この曲の管弦楽版によるまとまった抜粋はこの他は知らないので、まずはどんな音楽か聞いてみたいという人には良いだろう。
セットでなければとも思ったけれど、11枚組で5207円(送料込み)でHMVで買えるので、一応紹介しておこうと思った次第。こちらではダウンロードができる。

写真はヴィンタートゥーアの夕暮れの風景。撮ったのは2005年の3月半ば。でももう冬は終わり暖かくなってきていた。あの変わり方の凄さは、四季がゆったりと変化していく日本と大きな違いだと思った。さて、そろそろ学校に行かなくては…。
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by Schweizer_Musik | 2012-01-27 07:02 | CD試聴記
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