ウェーベルンのピアノのための変奏曲 Op.27
今日は授業の準備で、ウェーベルンのピアノのための変奏曲に一日かかってしまった。まさに朝から晩まで、ウェーベルンばかっり・・・。

この作品。ちょっと聞いただけでは何がどうなっているのか、さっぱりわからない曲で、あえてそうしているようなところがウェーベルンの側にありそうな気がする。しかし、透明な薄いガラスでできたシャンペン・グラスのような繊細さで出来たそのサウンドは、分析し、曲の構造を理解してくると何だか親しみやすくなってくるから不思議だ。
いや、実は今を去ること25年。大学で七ッ矢先生の分析の授業でこの曲をやって知っていたのだが、こうして自分でしっかりと分析しなければ何にもならないことを痛感する。
第一曲だけで十分すぎるほど面白かった。
第一曲は3つの部分に分かれており、常に2つの音列(それも同じ音位の逆行の音列と組み合わせて)作られており、その構造がわかると、随分聞きやすくなる。
逆行の音列が組み合わされるということは、同時に前から後ろからという流れで、途中でクロスするところができるということで、そうしたシンメトリーをフレーズ毎に形成するようになっている。
音の重ね方も2音から4音へ。リズムは八分音符と十六分音符の組み合わせの点描的な部分から十六分音符と三十二分音符の組み合わせへ。そして再び八分音符と十六分音符の組み合わせへというように、こうした面でもシンメトリーが求められている。
やはり演奏は、あまりに正確で美しい音色のポリーニに尽きるだろう。他のいくつかも聞いたが、全く問題にならなかった。稀代の名演奏と言うべきだろう。
このリズム(音価)、音の重ね(音色)に強度が加わり、音列とともに順列と組み合わせで理詰めで曲を書くというのは、ブーレーズやメシアンたちの戦後の出発点となったものである。
これが、果たして今も有効なことなのかどうか・・・。色々と考えさせられるところだ。しかし、執筆の方がなかなか進められないのは問題だ。明日はちょっと集中して書くことにしよう。
by Schweizer_Musik | 2005-05-22 22:23 | 授業のための覚え書き
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