今日の授業の記録・・・
今日は、旋法の使い方などをパーシケッティの「20世紀の和声法」を使いながら説明し、シベリウスの交響曲第六番とラヴェルのピアノ三重奏を同じドリア旋法でもこれほど違ったサウンドが得られるということをテーマに話す。
また、ストラヴィンスキーの「兵士の物語」の第一曲の簡単な分析を行った。短いイントロに続くテーマの全音階的なメロディーが、後半半音階敵になり、不安定な形になっていることが、曲の結末を暗示しているのではないか、とかいうことなどから、様々な動機が折り重なっていく様子を話した。
たった六本の楽器からこれだけのサウンドを得ているという、楽器法の話にまではいけなかったし、ハーモナイズの面白さ、ポリリズムのユニークさについてまで話せなかったが、まぁ、興味は持ってくれたようだ。

他に次の作品について話していたとき。チューバをやっていたのでそんな曲を書きたいという学生がいたので、先日N島君のサイトからダウンロードした私の作品を聞かせて、つい悦に入ってしまった。今回の録音は彼らの練習風景を録音したものだそうだが、なかなか上手い。ユーフォニウム四本のアンサンブルで、かなりの超絶技巧を駆使したつもりなので、演奏できているだけでも、よくやったと言いたいところだ。
作曲者が「よく吹けましたね」とは無責任極まるコメントだが、実際、演奏上の困難を無視して書きたいだけ書いた作品なので、よくぞここまでと思ったのだ。だから上手いなぁと感心している。
ユーフォニウム特有の危うさは存在するものの、難しさが平易なサウンドに解体されて、なかなか報われにくいというか、わかる人にだけその苦労がわかるという類の難しさ故に、大変だったろうが、作品への彼らの献身に、作曲者としては心から感謝する次第である。
で、その練習でのまだ不完全なアンサンブルを学生に聴きつつ、良いだろうと何度も話しかけられて、学生も随分迷惑だったろうな。レッスンで自分の曲を聞かせるなんてことをやったことがなかった私だが、はじめてやってみて、随分気持ちの良いものだと知る。なるほど、前任の先生がよくやっていた理由が頷けた。とは言え、もう二度とやらないことにしよう。やっぱり迷惑だろうから。それにただの二流までもいかない私の作品を聞かせて、私のコピーを育てるのは犯罪だろうから。

最後にはポップスの専攻生がきて、こちらにはビートルズの「イエスタディ」を分析してみせて、もっと発想を幅広くとること。斬新なフレーズも考えてみること。ハーモニーにばかりとらわれず、メロディーをもっと大切にすることなどを話す。
ストラヴィンスキーやラヴェル、シベリウスからビートルズまで。結構守備範囲が広い。(ちょっと自慢・・・笑)
帰りに深井史郎のCDが出ていたので購入する。ついでにラターのレクイエムも。もう買わなくても良かったか・・・。自作自演の決定的な名演も持っているし、ウィルコックスのものや、誰だったかわすれたけれど良いのがもうひとつ。多すぎるな。
上記の「兵士の物語」と「ピエロ・リュネール」の楽譜がどうしても我が家で見つからないので、アカデミアで購入。一冊6000円ほど。先日宮崎で頂いた謝礼などをこれで使い果たした。何故か。これにオネゲルの「ダビデ王」も加えたりしたので、大枚はたいてしまう結果となったのだ。
それにしてもスコアは高い!!もっと安ければいいのにと、つまらない愚痴を言いたくなった。
それでも帰りの列車の中で、楽譜を読んで充実した時間を過ごした。「ダビデ王」は面白い曲だ。1921年にこんな曲を書いていたなんて、さすが天才だ。
by Schweizer_Musik | 2005-06-07 22:57 | 授業のための覚え書き
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