ショパン・コンクールの結果
ショパン・コンクールの結果が出た。一位はポーランドのRafał Blechaczであった。
二位は該当者なしで、三位に韓国のDong Hyek LimとDong Min Limが分け合う。続く4位に日本人で関本昌平氏と山本貴志氏が入った。五位は街灯なしで、六位に香港のKa Ling Colleen Leeが入った。
一位以外は全てアジア勢となったのは、時代の変遷を物語っている。
審査員には、最近ずいぶん丸くなったアルゲリッチなども入っているが、審査委員長はアンジェイ・ヤシンスキで、彼はツィメルマンの師としても名高い。副審査委員長にパレチニが入り、ここをポーランド勢が占めるのもこのコンクールの特徴でもある。私が密かに期待していたメイ=ティン・スン(Mei-Ting Sun)は残念ながら、早々に落ちてしまったが、ショパンしか審査されないこのコンクールが合ってなかったということなのかも知れない。
昔、アシュケナージが二位で一位にポーランドのハラシェヴィッチが入り、色々と話題となったことがあったが、その後の活躍を見れば一目瞭然だろう。そのハラシェヴィッチも審査員の中に名前を見いだすことができる。日本人では中村紘子氏が審査員に入っているのが印象的だ。昔、モスクワのチャイコフスキー・コンクールで故園田高弘氏と並んでお見かけしたことが懐かしく思い出される。
さて、若いピアニストの登竜門として、このコンクールが果たしてきた役割は甚だ大きい。今回入賞した、あるいは参加した全ての若いピアニストたちにエールを送りたいと思う。しかし、こうした国際コンクールはもう終焉の時を迎えているのではないだろうか?
情報が個人レベルで発信できる時代がようやく来ているのだ。新しい才能が、コンクールでないどこかから出て来るという時代もすぐそこに来ているように思いたい。
情報時代の新しい音楽業界のあり方があるはずで、それを作り上げる責任が私たちにもあるのではないかと思う。

ところで、受賞者コンサートの実況が読めるブログ。臨場感たっぷりでした。
いつもお世話になっている神戸阪神地域芸術文化情報から一位のラファウ・ブレハッチ(Rafal BLECHACZ)について書かれたブログです。
コンクールについての書かれた
JIROの独断的日記ココログ版もどうぞ。
by Schweizer_Musik | 2005-10-23 07:16 | 音楽時事
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