2003年のエクサンプロヴァンス音楽祭の「椿姫」
2003年のエクサンプロヴァンス音楽祭で、佐渡裕がパリ管弦楽団などを指揮して行ったオペラ公演でヴェルディの「椿姫」があるからと言って見ていたが、歌に魅力がなく、演出がこれ以上ないというほど低調というか平凡というか、何も考えていないというか…。要するに見るの値しないものであったのは残念なことだ。一瞬、演奏会形式なのかと思う衣装…。歌手だけに照明が当たり、舞台装置も単純で平凡。これで感動しろというのは無理だ。
ヒロインをマリリン・モンローに見立てたという説明があったが、何が面白いのか教えてほしいものだ。なら、オードリー・ヘップバーンでもいいじゃないか!
我慢して2幕の途中まで見ていたが、見ている自分が空しくなって止めてしまった。演出も一つの芸術であるから、これをやってはいけないとかの制約を加えよなどと、アホなことは言わないが、思いつきで仕事をつれてはつきあわされる方は空しいばかりだ。
伝統的な演出で十分などという、またアホなことを言うほど私は程度が低くないつもりだが、これではメトロポリタン歌劇場のゼッフィレリの伝統的な演出の方がずっとよい。
あれを超えるものを出してナンボでしょう。
ベルリン州立歌劇場総裁ペーター・ムスバッハの演出なのだそうだ。能力を疑う。
by Schweizer_Musik | 2006-06-16 21:52 | 音楽時事
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