1964年に発表されたリーバーマンの「交換」がジャズになるとは面白いことをする人がいるものだ。すでに二種類の演奏を聞いているが、スイスのジャズ・バンドの主催者にして作曲家グルンツによるアレンジは、実に興味深いもので、もともとの事務用機器のテープを様々なパーカッションに置き換えてのもので、4つの楽章に分けられている。
ついでに1964年の録音までおさめられていて、念が入っている。 グルンツ自身の作品も3曲収められていて、コンテンポラリー・ジャズとして、大変優れた出来映えといえよう。 続くリーバーマン作曲グルンツ編曲のジャズ・シンフォニーはジャズ・バンドになっていて、大変面白い。サウンド的にも親しみやすいものだが、さすがにリーバーマンの主題は独特で、決してルーティーンに作られたようなものではない。その意味でこれはこれは立派なジャズ・アルバムであると思う。5楽章からなるそれは、「ジャズバンドと交響管弦楽のための協奏曲 (1954) 」の中からの抜粋で構成されている。もともとは弦も入っていたものだが、グルンツのアレンジでは弦は外れ、標準的なビッグバンドの編成に置き換えられているようだ。 演奏は長年グルンツとやってきているバンドということで、見事なもので、ナクソスで出ているノイホルト盤などのようなちょっと余所余所しい演奏とは大きく異なる、生き生きとした音楽になっている。 これは楽しい。バークシャーでMGBレーベルから出ているので、ジャズとクラシック両方好きな人におすすめである。 Expo Triangle - Friendship EXPOsed/MGB/CD 6170
by Schweizer_Musik
| 2005-01-26 13:56
| CD試聴記
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