昨日は水曜日〜
昨日は、早めに帰ったのだけれど、綿のように疲れてしまった体が言うことをきかず、軽く夕食を摂った以外、ずっと寝ていた…、風呂にも入らず…である。
大したことをしていないのだけれど、この水曜日は疲れる。
一限ではイベールの寄港地の第2楽章を分析。合成音階による作品としては、もっとも単純な部類に属する作品であるのだが、昨日はそれよりもオーケストレーションの面白さに向かってしまった(笑)。
あの曲では確かにティンパニーが薄く被っているのだが、それ以外はパーカッションは出てこない。パーカッションのような響きがするのはコンバスとチェロ、ヴィオラのピツィカートのおかげである。これが半音でぶつかり、アフリカの民族的な太鼓の響きが生まれているのだ。
ミュンシュの演奏では、ピツィカートらしさが出ていて(熱くて良い演奏なのだけれど…)今ひとつ。で、デュトワの演奏で聞いてもらった。これがとても上手い!ボヤーッと聞いていたら太鼓に聞こえるからビックリである。
で、バスは楽章を通じてG音が維持され、全曲がたった一つのコードで出来ているという魔法のような曲。
モードの音楽ってそういう作りで出来ていることが多く、1960年代にモード・ジャズが流行した頃など、楽譜の最初に一つコードが書いてあるだけで、後全部白紙というか、小節線が引かれているだけというバート譜がザラにあったと知り合いに聞いたことがあるけれど、さもありなんと思う。
たった一つのコードでも、なんだか色々な響きがあるように思ってしまうところにこの面白さがある…。ということで、初心者向きの音楽が実はモードだったりするのだ。

続くオーケストレーションの授業では木管五重奏の音だしだったのだが、ホルンだけ待てど暮らせど来ないので、学校中を探し回る。結果いないことが判明し、音だしは中止。なんということに…。ああ疲れた。
というわけで、これは来週になったのだけれど、来週やる予定だったフランセの木5はおかげてとんでしまった…。
お昼をはさんで、レッスン生が一人あって、それが終わると本科生の現代音楽の授業。
現代なんて名前が付いているけれど、20世紀初頭の印象派以後の音楽を順次とりあげていく授業なので、昨日はドビュッシーの神聖な舞曲と世俗的な舞曲をとりあげた。
この曲はペンタトニックからはじまってヘキサトニック、そしてリディア旋法と進んでいくところがハープの特性と合っていることを説明した。
またフランスの作曲家たちが、オケ作品をはじめハープをとてもうまく使ったことと、ドイツ系の作曲家たちがこれを上手に取り入れたのはリヒャルト・シュトラウス、あるいはマーラーあたりで、(ブルックナーも使っている…忘れてた…そしてワーグナーも)あまり本流といわれる作曲家たちは使わなかったことも合わせ、ハープを使うとどうしてもフランス風に感じてしまう傾向ができたことなどを紹介した。
ハープの曲ではこの作品も含めて半音階ができるかのような扱いで書かれているけれど、実際には出来ないこと(オクターブには7つしか音がないのだ!)などを話し、できればラヴェルの序奏とアレグロなどを調べてみることを薦めておいた。
楽曲の分析はこんなところを中心に終わり、報告書を提出して帰宅する。
by Schweizer_Musik | 2007-05-17 08:01 | 授業のための覚え書き
<< モーツァルトのピアノ協奏曲をア... ヴァイル指揮ベートーヴェンの田... >>