C.P.E.バッハの鍵盤協奏曲集を聞いて…
シュパーニというハンガリーの鍵盤奏者が演奏するカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(何て長ったらしいのだろう!)のチェンバロ協奏曲全集をナクソスで聞く。Wq.23のニ短調の協奏曲が以前からとても好きで、いくつか演奏を持っているのだけれど、他にどんなものがあるのか全く知らなかったからでもあるけれど、もの凄く面白い作品ばかりで、大バッハの息子たちと十把一絡げにまとめて大して注目していなかった自らの不明を恥じるばかりだ。
それにしても大量の作品を、これだけのアイデアとクオリティで聞かせるとは、大変な人物だと思った。
チェンバロ、フォルテピアノ、あるいはタンジェント・ピアノを使用してのシュパーニの演奏はどれも見事なもので(すみません、古楽の専門ではないので、ただの印象に過ぎませんが…)ハンガリー、ブダペストの古楽器集団のペーテル・スツ指揮コンチェルト・アルモニコの演奏も、変な誇張やアゴーギクの癖がなく、聞きやすいもの。
バロックの様式から前古典派へ移り変わる時代に生きた音楽家の自らのスタイル、様式に対するこだわりとその発展を聞くことが出来る。
今、第9巻を聞き終えたところなのだが(まだ5枚分ある…)1733年のものから1762年の作品まで聞き終えたことになる。初期のバロックスタイルから、前古典派的様式へと緩やかに変化していく姿は、まことに面白いものだ。
タンジェント・ピアノなんて表示があるのも嬉しいことだ。聞いた感じではほとんどチェンバロと変わらないとも言えそうだが、実は全く異なり、ハンマーのかわりにタンジェント(木片)で叩いて音を出すというもの。ピアノの前身である。
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハは、鍵盤楽器にこだわった作曲家でもあった。鍵盤作品を大量に残していて、そのいくつかは大バッハの編纂した「アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア曲集」の中にも収められている。
20代前半から中期の40代後半をようやく俯瞰したところなので、まだその膨大な宝の山に足を一歩踏み入れたところに過ぎないのだが、クリスチャンの協奏交響曲とともに、この秋の楽しみが増えた気分である。
ナクソスで簡単に聞ける。ありがたい限り!!
by Schweizer_Musik | 2007-10-07 00:57 | ナクソスのHPで聞いた録音 | Trackback | Comments(0)
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