食欲の秋だ!…音楽を聞こう -23. 三木 稔の「秋の曲」
作曲者 : MIKI, Minoru (三木 稔) 1930- 日本
曲名  : 秋の曲 〜 尺八と二十絃箏のための (1980)
演奏者 : 坂田誠山(尺八), 野坂恵子(二十絃箏)
CD番号 : 日本現代音楽の鱈棚展望 6 三木 稔選集Ⅱ_camerata/32CM-55

三木 稔氏は日本でより、多分欧米の方がずっと有名で人気がある作曲家である。あまり日本人に受けないのは何故かよくわからないけれど、彼の「マリンバ・スピリチュアル」を演奏しないマリンバ奏者はいないのではないだろうか?それほど有名な作曲家であるから、一度とりあげたいと思っていたけれど、ピッタリの曲があった…。ああ、CDが今でも手に入りますように…。
尺八と箏というのは、一部の邦楽ファンのためのものと思っている方がいたらこの作品を一度聞いて欲しいと思う。その美しさ、尺八と二十絃箏(三木稔氏はこの新しい箏の開発に関わられたパイオニアでもある!)のダイアローグから始まり、尺八のフラッター・タンギングなどの奏法上の様々な試みを行いつつ、従来の十三絃の箏では得られない幅の広い表現を獲得した箏との二重奏は、古くさい伝統音楽ではなく、あくまで現代日本の音楽である。
今まで、こうした邦楽器のための作品を書く機会に恵まれず、また不勉強故、詳しくコメントをする資格はないけれど、この曲はこの編成で聞く様々な作品の中で、私は最も好み、それこそ何度聞いたかわからないほどの作品である。
解説によると、フルートもしくはオーボエとクラリネット、ヴァイオリン、そしてピアノまたはハープのための版が音楽之友社から出版されているとのことである。
そのうちそのうちと思っていたけれど、今日聞き直してみて、楽譜を手に入れたいと思っている。学校にあるかどうか、明日行って確かめてみようと思う。我が校は現代音楽の楽譜についてはかなりの蔵書があり、教職員だけに閲覧を許されているという嬉しい状況なのである。
秋深し…である。今日、近くの市場で豊水梨を買ってきた。明日にでもみんなで食べよう。ああ良い季節である。
by Schweizer_Musik | 2008-09-28 18:31 | 食欲の秋だ!…音楽を聞こう
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