ずっと出てこないなぁと思っていたベルンハルト・パウムガルトナーとモーツァルテウム音楽院管弦楽団との録音が、昨年の秋にまとまって出ていたことを今頃になって知った。
ちょっと検索をかけて、気がついた次第である。 あわててアマゾンで注文をしておいた。中にはブルッショルリとのモーツァルトの協奏曲K466と488!も含まれているし、どれだけ聞いたか分からない「プラハ」も入っている。 オケは学生と先生の混成で、アンサンブルもそう上手くない。だからあまり一生懸命推薦すると、酷い演奏だと思われる方も多いだろう。 また復刻の状態も心配だ。かつて、かなり劣悪な板起こしで出て、うんざりさせられたことがあるからだ。 また復刻の状態によって、随分印象が異なるのも困ったことである。 しかし、LPで聞いた「プラハ」のちょっと緩いアンサンブルの彼方から聞こえてくる優しさというか、モーツァルトへの愛情の深さは並大抵のものでなく、これこそモーツァルトと密かに思っていたりする。 ブルッショルリは爆演系に分類されるけれど、実際には随分デリケートな表現も際だっていて、決して一本調子の演奏家ではない。彼女が最も得意としたK466のニ短調協奏曲は、ベルンハルト・パウムガルトナーの演奏ということもあり聞き物なのだけれど、古いハインリヒ・ホルライザーとの録音の方が力強く押し出しの良さとデリケートな表現のバランスが良いように思われる。オケはついていくのが精一杯のようだけれど…。 決して一般向きの録音ではないのだけれど、愛してやまない演奏の数々が出ていたので、ちょっと紹介した次第。 ナヴァラとベルンハルト・パウムガルトナーのハイドンのチェロ協奏曲と交響曲、ブルッショルリのブラームスの二番の協奏曲は持っていなかったけれど、他は全部買い直しとなった。果たして今持っているものよりも良い復刻となっていることを祈るばかりである(笑)。
by Schweizer_Musik
| 2008-10-19 12:54
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