カテゴリ:ナクソスのHPで聞いた録音( 366 )
ハイ・ホー!モーツァルト
編曲者 : Donald Fraser
アルバム名  : ハイ・ホー・モーツァルト
演奏者 : ドナルド・フレーザー指揮 イギリス室内管弦楽団他
このアルバムは こちら

最近、ナクソスに行っていないのは、ソフトがないからで、なかなか時間もないので、そろそろ退会しようかと思ったり…(笑)している。ダウンロードしてインストールするのは簡単なので、その内と思いつつも、聞いていないCDはあるし…で、どうでもよくなってしまっている。
この録音も、実はCDで持っているもので、ナクソスでは聞いていない。実家に帰った際に見つけて、持ってきたもので、十数年ぶりに聞いた。
まず言えるのは演奏がどれもとても良いことと、ある程度音楽を聞いてきた人なら、それぞれに親しんでいるディズニーの音楽が、リヒャルト・シュトラウス風になったり、ショパン風になったりとするだけでなく、ある特定の超有名曲に似せてアレンジしている点が面白いことだろう。
それに編成が、オーケストラからヴァイオリン協奏曲風あり、ピアノ協奏曲風、ブラス・アンサンブルありという大編成のものから、フルート四重奏や弦楽四重奏、ギター四重奏といった室内楽、更にはピアノ・ソロやアカペラのコーラスがあるといった具合で、様々な編成があるので、変化に富んでいることだろう。
編曲者の教養の高さと技術の高さ、エスプリがとてもよく出ている。だから、聞く方も音楽のことを知らないとこのアルバムの本当の面白さにまではいけず、ある程度の教養を要求するところもある。「星に願いを」をリヒャルト・シュトラウス風にしているあたり、私などにはとても良くできていて面白いけれど、リヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」や「ツァラトゥストラはかく語りき」や「ばらの騎士」と言った音楽を知らないとちょっと…。
ここがネックなのかもしれないけれど、私にはやはりとても面白いし、これが長く売れているのもそのあたりの魅力なのだろう。
CDには解説があり、何を模して編曲したかが書かれてあるので、CDを購入した方が初心者は良いかもしれない(そんなに高くない)。わざわざ購入して聞くだけの価値はあると私は思う。
お薦めです。

写真はフランツ・リストとダグー夫人がパリからの逃避行で待ち合わせをしたバーゼルの町と町を流れるライン川である。大聖堂のテラスから撮影したもの。のどかに見えるけれど、これほどの大河なのに流れが意外なほど急で、驚く…。ダグー夫人が泊まったというホテルは改装が2008年には終わり、営業していた。その前に行った時は、全面改装中(なんと三年がかりだった)で、工事のシートの中だった。
エラスムスが活躍した町バーゼルはエラスムスが活躍した町で、チューリッヒやジュネーヴのような激烈な宗教改革ではなく、比較的穏健な宗教改革を行ったおかげで、カトリックの教会も破壊を逃れて古いオルガンなども残されているのは、実に興味深い点だ。その意味でも大聖堂は必見だろう。
c0042908_3245185.jpg

by Schweizer_Musik | 2010-03-05 03:00 | ナクソスのHPで聞いた録音
ミスターS、26才の作品を聞く
作曲者 : SKROWACZEWSKI, Stanislaw 1923- ポーランド→仏→米
曲名  : ミュージック・アット・ナイト "Music at Night" (1949/1977年改訂)
演奏者 : スタニスラフ・スクロヴァチェフスキー指揮 ザールブリュッケン放送フィルハーモニー管弦楽団
このアルバムは こちら

名指揮者として名高いスタニスラフ・スクロヴァチェフスキーであるが(キーとのばさないのが正しいようなのだが、つい習慣で…)、七歳でオーケストラ作品を書いていたという早熟な作曲家でもあったようで、名教師として名高いナディア・ブーランジェやスイスの作曲家アルテュール・オネゲルに師事している。指揮者としてはパウル・クレツキの弟子でもあり、まさにエリート中のエリート!である。
その彼が戦後まもなく、フランスの援助でパリ音楽院に留学していた折りに書き上げた作品がこれである。当時「ソディアク」という前衛音楽グループを結成し、活動していた頃にあたるが、戦後まもなく頭角を顕した若い才能の一人であったのだ。
この作品も、当時としては大変前衛的な技法が散りばめられているが、今聞いてみると、まだ1950年代から60年代にかけてのポーランド楽派のようなラディカルな響きとは無縁で、調性の名残を残している。
タイトルの「夜の音楽」とはなんとも意味深長で、バルトークなどの影響も聞かれるが、それよりも若かかった彼にとって「夜」とは?闇の中にどんなファンタジーを聴いていたのかが興味深かった。バルトークのような深淵を覗き込むような恐ろしさはないものの、その深いファンタジーは最近作のフルートと管弦楽のための「夜の横笛 "Il Piffero della Notte"」(2007)にどこか繋がっているようで、彼の長年のこだわりだったのだろうかと思った。充実度では「夜の横笛」をお薦めするが、この若書きの作品の深刻そうな雰囲気は、大戦後の若者の作品に共通する特有の何かが感じられ、スタイリッシュでかっこいいものではないけれど、私にはとても魅力的に思われた。
近作でも前衛的な現代技法とは距離を置き、ネオ・ロマンティシズムの範疇にあるやにも思われるが、この作品は晩年のアルテュール・オネゲルの作品かと見まごうばかりのポリコードが出てくる。楽譜を詳細に調べてみないと何とも言えないが、無調を書く気は全くなさそうで、現代モノと言っても聞きやすい(私にとっては…)。
第3楽章の低弦とパーカッションの使い方など、明らかにバルトークの弦・チェレの影響が聞かれるが、借り物ではない輝きがある。テーマは私にはとてもユニークで面白い。サックスを使ったり、ハープを多用するなど、なかなか一筋縄ではいかないオーケストレーションは当然のことながら見事!!大変充実した作品となっている。
1977年に改訂を加えているほどであるから、ミスターSも気に入っていたのかもしれない。
現代モノには定評のある放送オケを振るミスターSの手腕はさすがに冴えている。指揮者との二足のわらじは、両方とも一流だとは、天は二物を与えたもうたようである。なんと羨ましい!!
最近の作品も収められているが、八十を越えて尚、ミスターSは成長を続けている…。ただただ尊敬!である。

今朝はすでに三度聞いているが、CDが出てからもう二年あまり、まだお聞きになってなっていない近代モノにアレルギーの無い方にはお薦めの一枚である。ナクソスでこうして聞けるのはありがたい。ネット上でいつでも聞けるようにしておいて欲しいものだ。
by Schweizer_Musik | 2010-02-01 07:25 | ナクソスのHPで聞いた録音
ゲルハルト指揮で聞くスメタナの「モルダウ」
作曲者 : SMETANA, Bed?ich 1824-1884 ボヘミア
曲名  : 連作交響詩「わが祖国」第2曲「モルダウ "Vlatva (Moldau)"」(1874)
演奏者 : チャールズ・ゲルハルト指揮 ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団
このアルバムは こちら

録音用のオーケストラ名としても知られるナショナル・フィルハーモニー管弦楽団名義による録音であるが、リーダーズダイジェストのプロデューサーでもあったというチャールズ・ゲルハルトの指揮がなかなか良いので、この名曲、ちょっとつまみ食いのつもり聞き始めたのに、最後まで聞いてしまった。
このチェスキー・レーベルは録音が良いのが有名だ。1962年〜1967年の録音と思しきこのモルダウだが、広がりのある録音は、決してディテールが暈けたりせず、私好みのバランスで、大変気に入った。
演奏も、大変腕利き揃いと思われる上、編成も大きめであるのか、もしくは録音で補正しているのかはわからないが、大変説得力のある量感で聞かせる。
レコード会社もこの水準のプロデューサーならば良いのだけれど、配置転換でなんとなくクラシック担当になってしまいました…みたいな奴が、わかったような顔して威張っているのは、もう見るも無惨。そんなことからすると、フィリップスのエリック・スミスやシュヴァルツコップの旦那…などさすがである。
この演奏を聞きながら、こういう音楽家がプロデュースするからこそこのクオリティーなのだと納得していた。そういえば、今はどうか知らないけれど、よく知られた作曲家が、放送局のプロデューサーをしているなんてよく聞く話だ。そういう人がいれば、チャイコフスキーの「ジーズニ」なんてまがい物をニュースで垂れ流すなんていう恥さらしはないはずであろう。
マスコミの無教養さは、最近、目に余ることが多い。とは言え、彼らも権力者の一角を担っているわけで、反省なんてしないで、そのまま愚かなネタを我々にふることとなるのだろう。
ゲルハルトのような人を雇えば良いのに…。話がずいぶん逸れてしまった。ともかく、このゲルハルトの「モルダウ」。なかなか良い演奏だ。
by Schweizer_Musik | 2010-01-31 22:45 | ナクソスのHPで聞いた録音
レイボヴィッツの指揮したラヴェルのボレロ…うーん…
作曲者 : RAVEL, Maurice 1875-1937 仏
曲名  : ボレロ "Boléro" (1928)
演奏者 : ルネ・レイボヴィッツ指揮 パリ交響楽団
このアルバムは こちら

ボレロは以前ラヴェルのボレロ考というタイトルでエントリーしたものであるが、少しだけ聞き比べた結果も書いてあるので、そちらも未読の方はどうぞ。先日授業でやった内容もここから一部取り出しているので、学生諸氏も一読を乞う。
パリ交響楽団とはどういう団体なのか、全くわからない。1930年代にピエール・モントゥーなどが創設し活動していた団体があったと思うが、それが続いていたものなのだろうか?だとしたら今は?ご存知の方がいらしたらご教示願いたい。検索をかけてみたが、どうもわからなかった。
1960年録音しいうからパリ管弦楽団ではないし、演奏を聞いてソロの技量に問題がありそうなので、とてもパリ音楽院管弦楽団でもなさそうだし、フランス国立放送の第1オケでもなさそうだ。コロンヌ?だろうか?それともラムルー管か?実体は不明。
演奏は良い録音ながらテンポが不要な動きがあったりして、ちょっとフラフラしているのは困りもので、そう良い演奏だとは言えない。わざわざ手に入れるまでもないが、ナクソスで聞いてみたら、良い録音なのでついつい惹きつけられて、最後まで聞いてしまった。
同じところにあるドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」などレイボヴィッツの解釈を聞くという点で貴重だけれど、フルートがフラフラで、ちょっと辛い。今となっては…うーん…という感じが。
by Schweizer_Musik | 2010-01-31 18:19 | ナクソスのHPで聞いた録音
ホーレンシュタインの指揮したシュトラウスのワルツ集…
作曲者 : STRAUSS, Johann II 1825-1899 オーストリア
曲名  : ワルツ・ポルカ集
演奏者 : ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団
このアルバムは こちら

その昔、私がはじめて買ったスコアが「ウィーンの森の物語」であった。おかげで、この曲はとてもよく憶えている…つもりだった。でも、この演奏を聞きながら、こんなスコアの読み方があったのかと正直驚いた。
身に染みついた「オラが音楽」を純音楽的に組み立てていくヤッシャ・ホーレンシュタインに必死についていくウィーン国立歌劇場管弦楽団の面々は素晴らしい。それでも時々地金が出てきて、ウィーンなまりを出してしまう。そうすると他とずれて「ハッ」とする瞬間がある。ホーレンシュタインの鋭い眼光がそのウィーンなまりを撃ち抜く…。
「こうもり」序曲なんて良いかなと思って聞き始めたが、この鋼鉄のスピリッツに敢えなく敗退。ワルツは痛いなぁ…なんて(笑)思いながら聞いていたけれど、序曲というより交響詩のような作りの「ジプシー男爵」序曲はこのスタイルに合っていて意外に楽しめた。リスト作曲かと間違えそうになるほど(というのはオーバーだが)。
カラヤンのように媚びを散々売ってくれると、こちらも安心してうっとりできるのだが、この演奏には媚びを売る気など毛頭無く、キビキビと決めていく。
ウィーン国立歌劇場管弦楽団の面々はおそらくフォルクスオーバーではなく、ウィーン・フィルの母体となる国立歌劇場のオケであろう。彼らからこのような演奏を引き出すホーレンシュタインの凄さ。まさにヤッシャ・ホーレンシュタイン将軍の大勝利(…変な言い回し!)。
それでもこの第1集を聞き終え、第2集に手を出そうとしているところだ。変わったシュトラウスのワルツを聞きたい方にはお薦め。はじめての方はやはりウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートあたりから入ることをお薦めしたいけれど。
by Schweizer_Musik | 2010-01-30 08:02 | ナクソスのHPで聞いた録音
シューマンのマンフレッド序曲をレイボヴィッツの指揮で聞く
作曲者 : LISZT, Franz 1811-1886 ハンガリー
曲名  : レーナウの「ファウスト」からの2つのエピソード S.110 (1859-61) 第2曲 村の居酒屋での踊り (メフィスト・ワルツ 第1番) "La danse o l'auberge du village (Méphisto-valse No.1)"
演奏者 : ルネ・レイボヴィッツ指揮 インターナショナル交響楽団
このアルバムは こちら

1960年の録音。インターナショナル交響楽団とはおそらくたくさんあるロイヤル・フィルの変名の一つだと思われるが、これは私の推測である。この名前のオーケストラは実在しない…。
この曲の一押しは今もフリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団の演奏であるが、このレイボヴィッツの厳しい演奏もまた捨てがたい…。復刻状態も良く、1960年の録音ということが信じられないほどである。譜めくりの音までよくとらえられていて、元々の録音が良かったことがうかがえる。
レイボヴィッツは私などには12音音楽の伝道師としての印象が濃厚で、彼の書いた本は12音音楽のバイブルでもある。そして指揮者として、極めてユニークなベートーヴェンの交響曲の全集でガツンとやられた印象が強い。
ベートーヴェンの全集はもちろん一年あまり前に購入したが、同じ演奏が今回ナクソスにアップされている。
さて、このリストも同じ、極めて厳しいユニークなリストだ。テンポを緩めたり、情緒に流されたりなんてことはこの人にはないのだろう。
このリストの猥雑なワルツを理路整然と何食わぬ表情(表現)で、ガンガン弾かせているのには恐れ入ってしまった。録音の良さもあり、曲の細かなところ、オーケストレーションの面白さなどがよくわかる。チェスキーなんて、20年ほど前にはよく見かけたけれど、今はどうなのだろう。
リーダーズダイジェストのLPで知ったこれらの演奏(特にフリッツ・ライナー指揮ロイヤル・フィルのブラームスの交響曲第4番は名演!!)は長くいつでも聞けるようにして残しておいてほしいものだ。
by Schweizer_Musik | 2010-01-30 07:30 | ナクソスのHPで聞いた録音
フレッチアの指揮する「ローマの泉」
作曲者 : RESPIGHI, Ottorino 1879-1936 伊
曲名  : 交響詩「ローマの噴水」P.106 (1914-16)
演奏者 : マッシモ・フレッチア指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
このアルバムは こちら

1968年4月18日〜20日の録音で、同じところにルドルフ・ケンペによる「ローマの松」もある。2004年に98才という長寿を全うし、ロンドンで亡くなったマッシノ・フレッチアは、主立ったポストに就かないで過ごしたこともあり、日本ではロクに顧みられないが、彼がちゃんとしたセッションを組んで録音したこの「ローマの泉」なんて、なかなかの名演で、これまた名前を伏せて聞かせると大体皆良い演奏だと褒め、指揮者の名前を告げて知っている人は滅多にいない。
彼は彼自身が尊敬していたというトスカニーニのNBC交響楽団のアシスタントを務め、コンサートにも定期的に招かれた指揮者の一人でもあった。
生まれながらにしてお金持ちの家だったこともあり、あくせく働かなかったことが災いしてか、これといった決まったポジションを持たなかったが、60年代に故国イタリアに戻ってRAIの指揮者に就任したことで、ミケランジェリなどのライブ録音などで彼の名前を見かけることはあるが、やはりこのレスピーギなどをまず聞いて彼゛か何者だったかを正確に認識してほしいと思う。
ローマ三部作のうち2曲を録音しているのだが、どちらも素晴らしい出来映えである。ナクソスでこれが聞けるようになった。ありがたいことである。
長年、私の秘蔵の逸品…だったのだが…(笑)。いかが?
ルドルフ・ケンペの「ローマの松」もこの曲を代表すると言っても過言ではない名演!!録音が良いのもうれしいところである。(Cherkyはどれも優秀録音ばかりで、失望したことは今のところない…)
by Schweizer_Musik | 2010-01-29 07:42 | ナクソスのHPで聞いた録音
ダノンの指揮したガーシュウィン
作曲者 : GERSHWIN, George 1898-1937 米
曲名  : ピアノ協奏曲 へ調 (1925)
演奏者 : レイモンド・レーヴェンタール(pf), オスカー・ダノン指揮 RCAビクター交響楽団
このアルバムは こちら

アンドレ・プレヴィンやレナード・バーンスタインのCDをお持ちの方にわざわざこの演奏をお薦めすることもないかも知れないけれど、完璧な忘れられた存在となっている旧ユーゴスラビア出身の名指揮者オスカー・ダノンの指揮ということと、レイモンド・レーヴェンタールのピアノということで一度お聞きになってみられては…と控え目にお薦めする次第である。
実はオスカー・ダノンはそう聞いているわけではないが、聞く度に結構いけるじゃないかと驚くことが多い指揮者で、彼の指揮したエネスコのルーマニア狂詩曲第1番なんて素晴らしい名演だと思うし、ストラヴィンスキーのペトルーシュカなんてちょっとビックリするほど良い感じ…だ。なるほどこの曲はロシアが舞台なんだって今更ながらに思ったものだ。
巷ではウィーン国立歌劇場と録音した「こうもり」が評判らしいが、私は残念ながら未聴で、ちょっと気になっているところ。「イワン・スサーニン」や「エフゲニ・オネーギン」なんてものもナクソスにはある。
さてこの演奏。ピアノはちょっとロマン派のピアノみたいで、良いのだけれどもうちょっと遊んでも良いのではと思わなくもないけれど、ダノンの活きの良いテンポに乗せられて、つい聞き込んでしまった。
これは良いぞっ!と思うが、プレヴィンやバーンスタインの牙城はなかなか崩れないようで…。でもたまにはこれも良いじゃないかと、小さくつぶやいてみたくなった。
オーケストラは、よく見かける名前だけれど、どうもロイヤル・フィルらしい。上手いわけだ…。
by Schweizer_Musik | 2010-01-28 20:50 | ナクソスのHPで聞いた録音
バッカウアーとドラティによるブラームスのピアノ協奏曲第2番
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.83 (1878-81)
演奏者 : ジーナ・バッカウアー(pf), アンタル・ドラティ指揮 ロンドン交響楽団
このアルバムは こちら

1967年録音のこの演奏は、何故かなかなか聞くことができずにいた。探していたのだけれど、スクロヴァチェフスキーとのマーキュリー盤はもちろん聞いてはいるが、その5年後に再録音したのは一体どうだったのか、聞いてみたかった一枚だった。
だがナクソスに大量にチェスキー盤がアップされたので、ようやく聞く機会を得た。チェスキーということは、リーダーズダイジェストの企画盤だったのだろうか。こうしたことに詳しくないので、よく分からないが、リーダーズダイジェスト盤はビーチャムが放り出したロイヤル・フィルが多いので、ひょっとしたら違うかも知れない。
しかし、この情緒に一切流れない厳しいピアノはどうだろう。バッカウアーという人の志の高さがそのまま音になって流れ出したような演奏である。だから、のんびり聞いていたらガツンとやられそうだ。
第3楽章のチェロは誰だろう。なんとも美しい重奏で、これが幻となっていたとは…絶句だ。
オケはドラティ唯一のこの作品の録音と言われるが、そんなことが信じられないほど力強い。オケもさすがロンドン交響楽団と思われる。ゲザ・アンダとカラヤンの演奏など良い演奏がたくさんあるけれど、この演奏は最右翼だろう。
by Schweizer_Musik | 2010-01-28 20:02 | ナクソスのHPで聞いた録音
再び「美しき水車小屋の娘」を今度はプレガルディエン、ギースの名盤!
作曲者 : SCHUBERT, Franz Peter 1797-1828 オーストリア
曲名  : 歌曲集「美しき水車小屋の娘」Op.25 D.795 (1823) (W.ミュラー詩)
演奏者 : クリストフ・プレガルディエン(ten), ミヒャエル・ギース(pf)
このアルバムは こちら

今朝起きて、一曲アレンジを仕上げて、メールで送った。ちょいと疲れたので、そのまま再びシューベルトの歌曲の世界へ…。
昨日、プロチュカ盤を聞いて、ずいぶん感心し、楽しんだのだが、ナクソスにはこの新しい録音もあり、「冬の旅」の素晴らしい名演が記憶に新しいということもあって、期待して聞いてみた次第。
なんと、これは素晴らしい演奏で、ちょっと聞いてみるという気軽な気持ちだったのに、とうとう途中で止められなくなり、聞き終えてから、アンコールで最初からもう一度お願いしているところである。
ああ、これこそヴンダーリッヒにかわるべき現代の名盤だ。歌もピアノも素晴らしい。以前、シュタイアーの弾くハンマーフリューゲルとの録音を聞いたときは、あまりピンと来なかったのだが、これは全ての点で全く不満を感じない。プレガルディエンの声は魅力に溢れた若者のそれであり、恋に破れて身を滅ぼす線の細さとデリケートさが、美しい声の大いなる存在感によってバランスをとっている。まさに希有の名演だ。
プレガルディエンのシューベルトは何枚か聞いてきたが、これが最高傑作であろう。
冒頭の「さすらい」から聞く者の心にスッと入り込んで、若者の揺れ動く心が身につまされるように聞こえてくる。第5曲「仕事を終えて」の柔らかな歌いくちは、それでいて決して薄っぺらにならない芯の強さを持っている。こんなことはそうできるものではない。
ギースのピアノは歌とよく反応しあい、全く完璧な共演ぶりでいたく満足した。ボールドウィンとまた違った世界を、高次元で成し遂げている。惜しむらくは細かなテクニックというか、技巧的な部分でやや弱さを露呈する部分があるけれど、それはわずかな傷でしかない。いや不満を持つにはあまりに素晴らしい演奏に感動!である。
さて、いつかポストリッジと内田光子の演奏もリポートしようと思う。まだ手元に来ていないので、今から聞くのが楽しみ!!
シューベルト歌曲の遍歴はなんと楽しいことだろう。
by Schweizer_Musik | 2010-01-10 10:55 | ナクソスのHPで聞いた録音