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悲しいことだが
やれやれ、ようやく一週間が終わった。明日は私が大変お世話になったヤマハの先生の「定年」での退職のパーティがあるので、出かける予定だったのだが、家の方でちょっと色々あって急にキャンセルせざるを得ず、今日、会費だけ出席する同僚にあずけて帰ってきた。
ヤマハの講師って契約で独立事業主ということになっているのだが、週四日を原則としていて、定年制まで作ってしまったために(というより、もともとそうした福利厚生も含めてやっておかなくてはならなかったのに、長い間ほったらかしにして来たためであるが)いきなり定年制が導入されて、本当によく訴えられないものだと思う。(自分が勤めていたのにこんなことを書くのも恥ずかしい話だが)
明日のパーティは、無沙汰のお詫びを兼ねて、何としてでも行きたいと思っていたのだが、大阪に帰らなくてはならないのっぴきならない理由がいきなり出来てしまったため、今回は残念ながら欠席となってしまった。
そういう年になってしまったということだろうか?
by Schweizer_Musik | 2006-04-28 18:47 | 日々の出来事
FM放送を聞く
朝、思いっきり寝てみたのだけれど、やっぱり疲れはとれない。やはり年かなぁと思うよう。もうすぐ50歳だものな。
先日、近くの電気屋でアンテナの分配機とコードを使って、我が家の安物のステレオに繋いだ。おそらくは20年ぶりくらいでFMを聞いた。ラジオって本当に長い間聞いていなかったので、意外なほど新鮮だった。
とは言え、熱心なリスナーになることはないだろうが、音楽情報はここで仕入れることも出来そうだ。
しかし、私の住むあたりは電波の弱いエリアで、室内アンテナなどでは全くFMなど無理なのだ。今回もテレビのアンテナ(マンションの共用アンテナ)からの電波を分配してやっと聞くことができたが、難しいものだ。
しかし、気がつけばこんな時代になっていたのだ。昔はFMファンとか週間FM、あるいはちょっとポップな作りのFMレコパルなんてあったのに、FMの情報誌は今は全くない。それならばネット経由のオン・ラインが主流なのだろうが、ソフトが全く追いついていない状況である。というより、乱立しすぎてどうしようもない。衛星放送でラジオもあるが、私は契約していない。

私がFMをつける気になったのは、ただ、現代音楽の番組を聞きたい(というか授業で使えるものが出て来るのではという期待もあるが)という理由からなのだが。
by Schweizer_Musik | 2006-04-27 12:11 | 日々の出来事
水曜日を乗り切る!
さすがに強烈な一日だった。毎週水曜日はこれが続くのだ。早く慣れないと・・・。
朝、九時に学校に行き、ひたすら授業の準備。これが大変で、授業で配る楽譜やレジメをコピーし、ようやく教室にたどり着くと、ここからシェーンベルクのピエロ・リュネールを分析。一曲目だけでも詳細な分析をしようと意気込んできたが、先週はたった一人だったのに、今日はなんと四人に増えているではないか。それもポップス系。シェーンベルクの分析をやってついて来られるか不明ながら、とりあえず正面突破。しかし、反応は著しくグレーで、早くも玉砕かと思いきや、先週出ていた優秀な学生が、なんとかついてくるので、それに頼りながら、授業をおそるおそる進める。
一曲目だけでも、小宇宙が広がる、素晴らしい名曲だと、実感してもらえたかどうかは甚だ心許ないが、とりあえず80分の授業を終え、続いてオーケストレーション。
今日は、ミヨーの「ルネ王の暖炉」のヴォイシングについて分析。次回、連休明けには初めての音だしで、それはノーチェックのままになる予定。
音だしの作品は、基本的に常にノーチェックでやらせるのが私の方針である。なぜなら、自己責任で楽譜を作成しないとおぼえないからだ。非道い楽譜を作っておいて、プロならばこれぐらい吹けるはずだなどとうそぶく奴、自分の無能ぶりを棚に上げて、他人に責任を押しつける不愉快な奴がいたが、今は一掃された。
しかし、やる方はかなりヒヤヒヤものだ。よく演奏する学生などから(これが私のアレンジの授業を受けている者だったりする)から「教えてないのですか」なんて言わてしまうのだが、まあ仕方ない。学生たちよ、手を抜いているのではないのだよ・・・。

お昼休みはたっぷりある。というより1限分休みなのだ。学生の都合ということで、朝一での授業に契約後に変更となったため、こんなことになった。おかげでコーヒーを飲んでゆっくりできたが、私としては、朝一限を休んで、ゆっくり出て来る方がうれしいのだが・・・。うーん、うまくいかないものだ。

長いお昼休みが終わると、アトナール・コンポジションの授業である。現代音楽の分析をやるのだが、こちらは本科二年生なので、朝一の授業を少し簡単にしたもので内容を考えている。しかし、どうも午後の授業となると反応が悪いのはどうしてだろう。私の説明の仕方が悪いのかどうか・・・
しかし、落ち込む暇もなく次のアレンジの教室へと急ぐ。
この日の最後は四時からはじまる二限続きのピアノ学科、電子オルガン学科、管楽器学科の学生向けのアレンジの授業である。二重奏を書かせるということでピアノの書き方(鍵盤系の学生にはつまらないだろうが)を説明。先週から引き続きの内容で、今回はアルペジオの書き方。アルベルティ・バスからそれを両手伴奏に置き換える方法、そしてオケを想定したもの。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲第2楽章の再現でのクラリネットのアルペジオなどを引用しながら、説明した。
また、今日からホルンの学生が一人増えたので、彼女にホルンを持ってきてもらい、楽器の説明をした。鍵盤系の学生たちにとってはものすごく面白かったようで、ゲシュトップやフラッタータンギング、あるいは「象のいななき」を聞かせてみた。ちょっと受けた・・・(笑)。低音、あるいは中音域の楽器の場合の伴奏の書き方をいくつか(音量をさげて書くという単純な方法でなく)、リズムを分けて書く方法と音域を分けて書く方法をサン=サーンスの白鳥やブルッフのコル・ニドライ、あるいはブラームスのチェロ・ソナタ第1番の第1楽章を例にあげながら説明する。
そしてオリジナルを書かせるための準備にはいる。全員にモーダルな作品を書かせるということで、今日はモードの説明をした。
この最後の二限はかなりフラフラ状態である。ようやく乗り切ったら最後に作曲の学生の個人レッスンが一人入っているので、またしても教室を移動。主題をなんとか作ってきたので、それをもとに簡単な小品を書かせることにする。(彼女は一年生なので、多くを要求するのは難しいため)
こうして一日が終わり、授業の報告書を控え室で書いて、出席状況を台帳(のようなもの)に写して急いで学校を出る。これで夜の8時半。長い水曜日の終わりである。授業の準備に二日。結構大変なのを学生たちはわからないだろうなぁ・・・。自分も学生の時は先生って楽そうでいいなぁなんて考えていた、お気楽者だったから。
メールなどのお返事もできず、みなさん、ごめんなさい。今日の午後、復活する予定です。
by Schweizer_Musik | 2006-04-27 09:42 | 日々の出来事
神奈川フィルを聞きに行った
今日は朝からビデオの修理に日立のサービス・マンがやって来て、HDを初期化し(それまで撮り貯めた番組は総て天国へと旅だった・・・)ソフトのバージョンアップをしてくれた。
その後、近くの電気屋に行き、ポータブルのHDとハードディスクのケース(二台の3.5HDがはいるやつ)を購入する。今月、なんとHDが三台たてつづけに壊れたためで、その内二台は電気系統だけだと思われるので、中のディスクを取り出して他のケースにいれてみようと思った次第。何しろ、メーカーのサービスに出したら最後、どんな症状であっても初期化して返すというのだから、お話にならない。
データを救出する業者の話では、もの凄い値段(なんと一台30万とか40万とかとるそうだ)なので、問題外。わずかな投資で済ませるには、ケースを買って自分で中身を入れ替えるのが良さそうだということで、1ケースに二台のHDがいれられるというのを買ってきた。1時間ほどかかってやったのだが、見事HDは復帰してくれた。この数日の暗い気分は一挙に晴れる。しかし、バックアップの大切さを今回、つくづく感じさせられた次第だ。

ところで、電気屋でHDを買って(後で買えば良い物を、どうも気が短いというか・・・性分ですな)神奈川フィルのコンサートを聞きに鎌倉芸術館へと行く。しかし昼食抜きだったので、隣のショッピングセンターでパンを買ってかじりながらホールへ急行する。
今日の指揮者は小泉和裕氏である。上手い指揮者だ。ただ神奈川フィルは弦セクションはコンマスの石田氏の下、素晴らしいパフォーマンスであったが、木管楽器は今ひとつのコンディションで、ピッチが合っていない、あるいはミスるなど、結構ヒヤヒヤさせられた。(わたしが ヒヤヒヤしても仕方ないのだが)
一曲目のフィガロでファゴットと弦のユニゾンがずれていたりで、褒められた出来ではなかった。2曲目のカール・ライスターがソロを吹いたモーツァルトのクラリネット協奏曲は、なんともきれいで、かなり眠気をさそった演奏であった。音がまろやかなのだが、芯がないので強弱が上っ面をなでていくだけ・・・。あれはちょっと辛い。大分前に聞いた時も(確かベルリン・フィルを止めてすぐだったと思うが)同じような感想をもったものだが、今回はもう賞味期限切れのような感じであった。昔の彼のレコードでの夢のように美しい演奏はどうももう聞けないらしい。
ここで休憩が入り、芸術館の竹林を見ながらコーヒータイムを過ごし、後半のベートーヴェンの田園を聞く。
冒頭のミスはやはりドキッとさせられたが、それはともかく、中々覇気に溢れた良い演奏であった。曲も良い。この曲を聞いて満足しないで終わることはないのだ。ただ、第2楽章はあれはいくらなんでも速すぎる。ゆっくり過ぎるのも困ったものだが、あんな急流ではのんびりとしたカッコーなどの鳴き声もあわてて逃げてしまいそうだ。
ハイリゲンシュタットからヒンメルシュトラッセを通って、葡萄がたわわに実る、山の上(まさに天国)に至るあののどかで広がりのある風景はどこに行ってしまったのか?なんて思った。
しかし、3楽章から後は本当に良い演奏で、最後の感謝の歌も大変感動的であった。アンコールはシューベルトのロザムンデの間奏曲。田園の編成のままだったので、5プルトの弦で演奏。なかなかのものであった。
yurikamomeさんのお誘いで聞く気になった。なかなか行かない(デブ症じゃなかった・・・出無精なもので)私を誘ってくださり、本当にありがとうございました!!
現在、HDの整理をしている最中。やっと平穏な日々が戻ってきた。
by Schweizer_Musik | 2006-04-22 20:43 | 日々の出来事
金管五重奏の例題をひとつ
昨日の雨は午後には止んだが、そのおかげで黄砂でモヤッとしていた空気が澄んで、大変気持ちが良い。一週間が過ぎたが、昨年の数倍は忙しい。朝九時すぎには学校に着いて夜までほとんど授業というのは、50才の声も間近に聞こえる私には、かなり厳しい状況だ。それでも、大好きな音楽に囲まれて暮らせるというのはなんとも幸せで、仕事をさせて頂いて心から感謝している。
ところで、今日は唯一夜まで働かなくて良い日で、四時には終わる。と言っても10月からはじまる後期にはしっかりと夜の7時半まで延長になるので、この幸せもしばらくのことである。昨日は金管の説明用にファンファーレ(どうも学生たちは昨年やったそうだ)を作った。和音も単純にして、徹底して簡単に作ってみた。説明にはこれが一番である。単純な書法で書いておかないと、結局「私には無理」という尻込みと無理解ばかりになってしまうからだ。
ファンファーレというのは、短いものがほとんど(当たり前だ!)だが、なかなか奥が深い。私の師である七ッ矢先生は、ファンファーレが好きで集めておられたそうだが、二十歳そこそこの若造だった私は、全くそんなことは理解できないままになってしまった。少し経験を積んで、ファンファーレの奥の深さが分かってきたのは、つい最近のことである。デュカ作曲「ペリ」の有名なファンファーレやジョン・ウィリアムズが作ったロス五輪のファンファーレなどもあるが、あそこまで上手く書くのはとてもとても難しい。
こうしたものは、後期になって役立つはずである。とりあえず、今は木管五重奏を書かせている段階だ。

ファンファーレの説明用の楽譜をあげておく。(移調譜でなく実音表記であるので注意の事!)
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なるべく金管の響きの良い倍音を使うために変ロ長調を選んだ。これならば、主題が明るく響くことだろう。(mp3になっているコンピューターの音は話にならないほど非道いが・・・)
曲はA-A'-A''という三つの部分から成り立っていて、冒頭のテーマを繰り返しているだけである。ただ最後のA''だけが、テンポアップしてAllegroとなり、主題がトロンボーンとチューバのユニゾンで二度繰り返されるだけで、その上に元気の良い別の動機を配置して、前半と後半の大きな対比が出来るように構成してある。
まず、ユニゾンと和音である。トランペット二本とトロンボーン一本のユニゾンではじまる。(もちろんトロンボーンはオクターブ低くなっている)
続いて和音。密集でとっているが、バスを外しているのでチューバはまだ出てこない。下りの和音はトランペットとトロンボーンの開離での響き。結構とっちらかってしまう配置であるが、敢えて聞かせたいのでここにいれた。ホルンを途中から挟んで緩和したつもりである。そしてチューバのバスが鳴る。
4小節に閉じこめたものは以上である。
続いて、3音欠如の形、所謂空虚五度でトランペット二本にホルン、トロンボーンが転調した主題を鳴り響かせ、バスも加わる。そして、そのまま主題提示を終える。

続く部分はカノン風に主題を展開しているのだが、トロンボーンとチューバからはじまり、ホルン、そしてトランペット二本を2拍遅れのカノンとした。ただし4小節だけ。続く部分は普通の和音とバスという配置になっている。バスが順次新興で下降し、最後に少しだけ一時転調を加えている。

最後の部分は、トランペット二本とホルンが、ゆったりとした冒頭の主題を奏でるトロンボーンとチューバの上に主題を変奏した細かな動きのオブリガートを演奏する。テンポも1.5倍になり、音楽は前半と対照的に勢いのあるものになっている。
終止は、通常なら主調である変ロ調の主和音に落ち着くべきなのだろうが、前奏曲という含みをもたせたくて、敢えてフリギア終止でDのコードに終わっている。

パート譜が欲しいという方はどうぞ!但し無断での公開演奏や楽譜の頒布等は固くお断りします。
by Schweizer_Musik | 2006-04-21 18:22 | 授業のための覚え書き
ビデオが壊れた。でもさすが一流メーカー!
お昼、凄まじい風雨に驚いていたら、今度はビデオが壊れる・・・。ああ、ハイティンクやチェリビダッケが・・・。仕方ない。日立に電話すると、明日来ると言う。さすがコンピューターなんかの新興の二流メーカーとは段違いの対応の良さに、感激。これからは、ずっと日立を使うと決意する・・・(笑)。
そう言えば、昔、キリンの生ビールサーバーが壊れて、お昼にキリンビールに電話したら、その日の夕方に駆けつけてきて、新しい生ビールサーバーを置いていった。あれにはびっくりしたが、それ以来、私はキリンビールしか飲んでいない(店で置いていない時は別だが)。
私はクレーマーではないし、怒って電話したのでもない。だから、こうした丁寧な対応をされれば、マイナス点が強烈なプラスに変わる。一流のメーカーのサービスはさすがだ。
おかげで、泣きたいような気分が、一気に良い気持ちになった。ああしかし、オネゲルのダビデを早くDVDにしておけば良かった・・・。
by Schweizer_Musik | 2006-04-20 21:00 | 日々の出来事
チェリビダッケのブルックナーの7番が放映された!!
チェリビダッケの指揮でブルックナーの7番がスカパー!でやっていた。なんて素晴らしいのだろう・・・。おそらくは、昔海賊盤のレコードで聞いた演奏だと思うが、やはり映像付きの良い音で聞けるのは有り難い。
3楽章の壮絶な遅さは、こうして聞いていると納得感があるのは不思議だ。遅いのだが、そういうテンポなのだという説得力があるのは凄いことだ。
ミュンヘン・フィルは本当に素晴らしい。こんなに良いアンサンブルだとは!!レヴァイン(私は彼が嫌いではないのだが)どうもその後、彼が音楽監督だった時代の演奏は気が抜けているように思える。(2〜3枚聞いただけでわかったようなことを言うのは危険だが…)
この映像は永久保存版である。一昨日のハイティンクのマーラーの4番、昨日は同じハイティンクのマーラーの7番。そして今日はチェリのブル7。スカイAなのだが、やってくれるじゃないか。大いに楽しませて頂いた。

外は雨。女房は生活クラブの料理の講習とかで朝から出かけてしまった。私は一人でゆっくりこれを聞きながら、外の雨(結構強く降っている)を眺めながら、教え子からもらった静岡のお茶を煎れて楽しんでいた。(温度さえうまくやれば、煎茶でもなかなかに美味いものだ。まだ新茶ではないと思うが・・・)
by Schweizer_Musik | 2006-04-20 11:06 | 日々の出来事
今日はレッスン・オリエンテーション…、明日は?
今日は、レッスン・オリエンテーションということで、私の新しい弟子と対面した。皆初心者ということなので、あまり難しくならないように「作曲なんて簡単」ということを強調した。時間をたっぷり使って私の方針というか、考え方など話す。初めてなのでみんなよく聞いていた。
3人の内、楽器が弾ける者が2名、弾けない者一名。上手に弾けなくても良いが、全く扱えないというのはちょっと困るかな。
楽譜を易々と読める者も2名。1名はかなり努力が必要なようだ。昨年もそうだったが、なんとか一年もやれば、できるようになるものだ。初めて作ったという子が、一年経って金管五重奏を作って音だしをしているのだから、初心者でも一年で何とかできるようにするのが、教えるプロというものだと私は思う。
このあたりをすっ飛ばして、出来ない奴が悪いとほざく大学の先生なんて…。結構いるんですよね〜、この類が。
明日はオーケストレーション、アトナール・コンポジション、現代音楽研究、クラシック・アレンジ・セオリーの授業があり、その後は個人レッスン・・・。九時半から始まって夜の八時までぴっちり授業である。ああ大変だ。休み中、必死で準備して来たが、まだ足りないことが多い。でもなんとか明日は乗り切らなくては。
現代音楽の授業が九時半からで、朝からペンデレツキの「広島の犠牲者に捧げる哀歌」をやったら、次から誰も来なくなるに違いない。メシアンの「世の終わりのための四重奏曲」も無理。ということは、武満徹の「弦楽のためのレクイエム」も無理か・・・。矢代秋雄のピアノ協奏曲もやっぱり却下。となれば、ギリギリ吉松隆を取り上げてもいけるのでは。よし、吉松隆の「朱鷺」に決定。
アトナール・コンポジションはオネゲルの機関車トーマスでなくって「231}を分析してみよう。
オーケストレーションは今期は木管五重奏を徹底的にやることにしている。沢山作らせて、木管なら完璧というようにしてしまおう。そうすれば後は楽だ。
もう一つの授業は先週やったのと同じことをやるだけなので、特に問題はない。よし、明日は楽しみだ。
by Schweizer_Musik | 2006-04-18 22:25 | 授業のための覚え書き
オネゲルの交響的運動「機関車パシフィック231」考 -04
第2部 第2主題提示
第1部が機関車が走り出すところから、次第に加速していく様子が描かれているとすれば、第2部は機関車が快調に走る様子が描かれ、最高潮に達してやがて重量感あふれる機関車をきしませながら停車する様子が描かれると言えよう。
音楽の構成の仕方としては、展開部のような役割を持っているが、これは大きな二部形式のやり方としては良い方法であろう。最後に主題をストレッタ風に重ね合わせて全体のクライマックスを作るところは、オネゲルの作曲技術の冴えを痛感させられるところでもある。
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c0042908_651221.jpgc0042908_654522.jpgこのテーマは第1部の最後のエピソードから出来ている。即ち主題の骨格となっている音程【B-F-B】が第1部第3エピソードの【Gis-Cis-Gis】の音程を反転させたものであることがわかる。そしてこの第3エピソードが第1部の主題の変奏であることに思い至れば、納得!である。だから、これが出たときにもの凄く印象的だったのだ。なるほど!である。第1部のテーマの骨格だけを次にあげておくが、意外ときっちりと音程を追っているのにも驚く。
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こうして第1部の終わりからテンポをあげて推進力を増した第2部の冒頭にかけて主題の変奏が続く形となっていて、この作品が主題を増幅・発展させていく構造で出来ていることが理解できるのだ。
この後、三連符のスケールが四小節に拡大されると、主題がストレッタで展開される。ここでのストレッタは同度のストレッタで、主題が次々と出て来る面白さはあるが、発展していく感じよりも快速感の方が強く、推移的な性格を有していると言えよう。
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そして第1部の第1エピソードをリズム的に縮小しての展開が続く。
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第1部でのエピソードの場合と同じように同じ楽器が二組に分かれてテーマを繰り返す形で提示される。これでほぼ第1部と同じものがただリズムを縮小して再現されることで、スピードをあげ、快調に進む機関車の姿が浮かんでくる。
再び木管楽器の3オクターブのユニゾンで第2主題が戻ってきて第2部の最初の部分が終わる。

推移から第2エピソードの展開
この曲の序奏でホルンに出てきた動機と第2エピソードの前振りの動機が戻ってくるが、これによって第2エピソードへの前振りの歯切れの良い動機が、序奏での動機から作られていることが明かされるのだ。
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続いて出て来る第2エピソードは主題を1/2に切って、それを半分ストレッタで出している。前の第2主題のストレッタと違い、長6度のストレッタであるから、発展性を強く感じさせるものとなっていることに留意されたい。
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続いて「汽車ポッポ」の動機がとうとう16分音符になって第2主題の動機と対になって出て来ると、いよいよクライマックスに向かって突進していく。このあたりのオネゲルの筆の冴えは凄まじいものがある。オーケストレーションでも極めて注目に値するところで、ラヴェルの「ダフニス」のような派手で「あっ」と言わせるものではないにしても、名人芸を味わわせてくれるところだ。
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これに続いて更に先ほども出てきた第2エピソードの前振りの動機がストレッタで出てきていよいよこの作品のクライマックスへと突入する。

三つのエピソードによる展開
大円団とも言うべきクライマックスは、大体二部に分かれているが、やっていることはほぼ同じで、オーケストレーションが後半に向けてより分厚くなっているだけで、ここはもうイケイケドンドンの世界となっている。しかし、効果としてはそうでも、音楽はただ音を分厚くして、賑やかしているだけではないのは当然だ。
ここで、今までのエピソードが同時にストレッタで出て来るのは圧巻だろう。その中心には第1主題から作られた第1部第3エピソードが置かれ、その周りを第2主題、第1、第2エピソードが折り重なるように出て来る。
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これは、思いつきで書けるような代物ではない。入念に各主題、エピソードを作って、その組み合わせを計画してから(即ち、この部分の仕掛けをまず作ってから)作曲したものであることが明らかで、全くオネゲルの構成力には恐れ入るしかない。
第3エピソード(実は第1主題の変形)をこれでもかというほど繰り返し(エンディング間近ということで、転調はしていない)、クレッシェンドしていく。そしてバスにテーマの動機が移り、いきなり快調な走りにきしみが生じる。c0042908_12574764.jpg

コーダ
この後壮大な下降音形に一部上行音形を組み合わせた「崩れ落ちるような」大きなブレーキがかけられる。
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八分音符三連から八分音符、四分音符三連、四分音符、二分音符三連、二分音符、付点二分音符、全音符と始まりとは逆に音価を次第に長くしていくことで停車を表して、重量感溢れるエンディングを形成する。

機械的な運動が、壮大な交響作品になった例であり、描写音楽(これを一段低く見なすという美学的立場があるが、私は賛成できない。なぜなら描写のための描写は音楽にはなりえず、それを音楽に変換する過程で音楽的な叡智が必要となるからだ。でなければリヒャルト・シュトラウスやドビュッシー、ラヴェルは二流、三流ということになる。そんな馬鹿な!!)として、そして芸術作品として第一級の傑作であろう。
この項、終わり。疲れた!!
by Schweizer_Musik | 2006-04-18 07:37 | 授業のための覚え書き
春らしい一日
今日は懐かしい弟子から電話。香港から留学して来ていたF君からだった。彼も卒業してもう二年になる。今来日しているので、明日遊びに来るというのだ。明日は学校だけれど、夕方出かけるという変なスケジュールなので、それまでということでOKした。
春だ・・・。何となく嬉しいような、特別の高揚感がある。我が家の前の丘の斜面はこちら側がちょうど日陰になるからか、桜が一通り終わった頃に咲く変な桜がある。それもようやく葉桜となり、あれが散ると初夏に入る。
学校で教えるようになって、この新しい学生たちに会う楽しみが生まれ、新しい学生たちとの一年が始まると思うと嬉しくなる。それが私の春となった。
そんな時のF君からの電話。オーケストレーションと作曲、楽曲分析、指揮法などを教えたのだが、とても素直で良い学生だった。

春という季節に合わせた料理を作ろうと思い(今日も夕食当番である・・・)タケノコご飯を作る。
水煮のタケノコを買ってきて、一度沸騰したお湯で三〜四分煮立てて独特の臭いを飛ばしてから、小さく(そして薄く)切り、サラダ油で炒める。そして油揚げ(今日は多めに炊くので二枚)をお湯をくぐらせて余分な油を出して水気を布巾で取ってから、みじん切りにする。
磨いでザルにあげておいたお米をお釜に入れて、それらの「具」を上からのせると、だし汁に醤油、酒、みりんを合わせて入れ、スイッチをポン。
ははは、簡単である。
お昼に作ったニラレバ炒めが残っているので(というより大量に作りすぎた)も出しておこう。うーんタケノコご飯とは合わないなぁ・・・。無計画に作っていることがバレバレだな。
by Schweizer_Musik | 2006-04-17 17:28