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2010〜2011年冬、大阪滞在記 -06
31/Dec./2010 5:30am記

気がつけば大晦日である。午前5時を少し過ぎていつもの時間に起きるのも、こう寒いとちと辛い。でも起き出してストーブをつけ、音楽を聞き始めると幸せにどっぷりと浸ってしまう。
今朝は、ストコフスキー編曲のバッハを古いフィラデルフィア管弦楽団との録音で聞いている。Pearl盤の板起こしなので、スクラッチ・ノイズが派手に入っているが、その音楽的なこと!!
パッサカリアとフーガを聴き始め、その聞かせ上手な作りに夢中になる。結局二枚をノイズなどものともせずに聞き通し、その素晴らしい世界を満喫した。
その昔、私など生まれるずっと前に録音され、あの「トッカータとフーガ」などは空前のヒットを飛ばしたというが、これも現代とそのまま比べるわけにはいかない。
トッカータとフーガが10分弱なので、SP盤の一枚の裏表に収まったのかどうかは知らないけれど、それでも一曲を今で言えば何万円か出して買うのと同じほどの価値だったのである。
音楽一曲の価値は時代とともに下がり続け、音楽産業そのものが成り立つかどうかの瀬戸際まで追い込まれてしまった。現代では、この曲をネットでダウンロードすれば150円ほどだろう。版権の切れたものならば、タダでダウンロードできる。だから私たちの音楽生活が豊かになったのかどうか…。金額ではなく、聞く者の心の問題だと言えばその通りだが、大切に何度も何度も聞き、味わい、その世界に浸るなどという行為は果たしてどこへ行ったのだろう。
ものの価値が下がることで、音盤はかつて無いほど安価で、大量に所有できるようになった。おかげで評論家の意見を聞く必要がなくなった。聞く前に色々と音楽雑誌を買って情報収集して購入すべきかどうか決める必要がなくなったのだ。
まず買って、好きな演奏かどうか自分で決めれば良いのである。
ここで、収集癖から私などは買いすぎて、聞ききれないなどということも起こってしまう。聞けないほど大量に買い込んだ日々もあったっけ…。だから聞くのはせいぜい一回限り…。こんなことでは演奏家が魂をすり減らして録音したものを味わうにはあまりに酷い扱いではないかと思うこともある。
価値が下がったのだ。私の子供の頃には1000円盤があった。石油ショックで1000円盤が1200円と1300円に値上がりした時はショックだったものだ。しかし、それほどまだ価値は低くなかった。
レコ芸などの雑誌を買い、次はこれを買おうなどと購入リストを作り、新しいレコードは廉価盤で、レギュラー盤は
中古で探すという時代が長く続いた。
しかし、ずいぶん楽しかったし、当時はそんなにたくさん持っていなかったから、何度も何度も聞いて耳タコ状態だった。しかし、そのおかげでそれらの音楽を深く知るきっかけとなったことも私としては幸運だったと思う。
今の音楽がタダ同然で手に入れることができる時代が悪いとは言わないけれど、それも関わり方一つで、貧しくもなるということを肝に銘じておきたいと思った。

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11時過ぎ記

先ほど、小雪舞う中、墓参りをしてきた。手がすっかり凍えてしまったが、戻って2時間ほど集中してパスピエの編曲を終える。なんとか出来上がった。やれやれ。風邪はなかなかしつこく居座っているが、酷くもならないのでまあ良いか
と思う。この様子ではインフルエンザではないらしい。少し休んだら、フォスターのメドレーでも再開することにしよう。
それが終わればまたドビュッシーのベルガマスクの「前奏曲」そして「メヌエット」。続いて「ジ・エンターテイナー」をやって、「展覧会の絵」、メタモルフォシスへと続く。大してお金にもならんのに、実際よくやるなぁと思う。
by Schweizer_Musik | 2010-12-31 23:59 | 日々の出来事
2010〜2011年冬、大阪滞在記 -05
30/Dec./2010 記

風邪は喉だけに症状が現れているが、ひきはじめに薬を飲んだためか、ひどくはならず、今朝は少し楽になっている。今日は少しだけパスピエの編曲をする。
少しずつ書いていれば、いつかはゴールに到達するのだ。
お昼過ぎ、雪が降る。少しあたりが白くなったものの、すぐにとけて、寒い冬景色のちょっとした演出といったところだろうか?鎌倉もきっと寒いに違いない。さて仕事にかかろう…。
by Schweizer_Musik | 2010-12-30 23:59 | 日々の出来事
2010〜2011年冬、大阪滞在記 -04
29/Dec./2010 記

夕べは17時から飲み出し、19時に一次会が終わり、近くのラーメン屋で松村君とビールとラーメンで二次会というか、なんというか…をして帰る。
良い気分でタクシーを拾って乗ると、なんとこの一年半ほどの間に同じ運転手さんに三度目となり、向こうも私を憶えていて、色々と車中で話して楽しく帰った。偶然とは言え、こんなこともあるのだなぁと、感慨しきりであった。私の住むあたりに来るのも当然3回目で、私を乗せた三回だけだけなのだそうだ。長崎の波佐見出身という彼と4度目はあるのだろうか?(笑)
まっ、それはともかく、帰ってからN君に電話したり、色々やっているとちょっと喉が痛いなと思っていたら今朝は声が出なくなっていた。油断したつもりはないが、風邪をひいてしまったようである。薬を飲んで寝たが、やはり駄目で、仕方なく今日は休養にあてることにした。
by Schweizer_Musik | 2010-12-29 23:59 | 日々の出来事
2010〜2011年冬、大阪滞在記 -03
28/Dec./2010 記

今日は比較的暖かな一日である。朝から穏やかに晴れて良い気分で仕事をし、お昼前に私が音楽の手ほどきを受けたピアノの先生宅を訪問し、「しっとうや」というお寿司などのチェーン店でご一緒させていただき昼食を摂る。
後、散髪をしてから河内長野の町をブラブラした。
昔はああだった、こうだったと思い出しながらのブラブラ歩きは楽しいものであった。商店街はもうずいぶん変わってしまった。昔を知る者にとっては寂しい限りであるが、これも時代の流れなのであろう。
一年ぶりでレコ芸を買う。かつては毎月買っていたものだが、買わなくなってずいぶん経つ。年に一度か二度買うだけで、1月号はイヤーブック目当てに買うのである。記事は昔に比べて工夫していると思うけれど、やはりつまらない。読むところがなくて、本体は駅のごみ箱行きと相成った。イヤーブックのみお持ち帰り…となる(笑)。
夕方、日が落ちた頃から曇ってくる。千代田の西友の中の喫茶店で時間つぶしにこれを書いていると外はどんどんと暗くなっていくのに驚く。天気予報では夜には雨とか言っていたが、どうも当たりそうな気配である。
今からピアニストの松村君、楽器店の社長と飲み会である。松村君には、また仕事を頼んでいるので、色々と話しておかないといけないことがたくさんある。
明日から正月三日までは何もないので、作曲に専念できる。6月のコンサート。東京のホールの予約がとれたとの一報が入る。横浜もとれているし、現実化して走り始めている。
スコアを書かないと間に合わない。何しろ、後は私の編曲にかかっているのだから…。そろそろ待ち合わせの時間だ。良い時間つぶしとなった。
by Schweizer_Musik | 2010-12-28 23:59 | 日々の出来事
2010〜2011年冬、大阪滞在記 -02
27/Dec./2010 記

今朝はすっかり寝坊をし、7時に起きて朝食を摂り、仕事にかかる。夕べ夜更かしして音楽などを聞いていたためであるが、夢の中で講演をし「作品解釈」について2時間タップリ夢の中で語り、起きた時はクタクタ…(爆)だった。充実はしていたけれど、仕事をしたという感じで、朝から倦怠感の中にいる。困ったものだ。
これも音楽を聞きながら、レオニード・クロイツァーの本なんて読んだからだ。全く、寝る前にああいった本を読むのはこれからは慎まなくては…(笑)。
現在は朝の10時半。牡丹雪が降っている。これは積もりそうだ。明日は歩いてのお出かけとなりそうだ。やれやれ…である。今年初めての雪景色だ。
by Schweizer_Musik | 2010-12-27 23:59 | 日々の出来事
2010〜2011年冬、大阪滞在記 -01
26/Dec./2010 朝記

昨日は、今年初めてではないかと思うほど冬らしい凜とした寒さの一日だった。
朝から歯医者に行って、午後から移動。14時に小田原を出るひかりで名古屋乗り換えにて大阪へ。神戸フィルのコンマスである福富博文氏と大阪の梅田でしこたま飲んで、楽しい時間を過ごして実家へと帰り着く。
このところ毎日飲みまくっているので、今日と明日は静かにして過ごさなくてはと思っているところである。
忙しく家を出て来たので、ゆるりと今日は作曲と編曲に取り組みたいと思う。
それでも一応いちもの時間に起きて、パソコンの電源を入れて仕事にとりかかるも、はじめてパソコンが冷たくてしばらくストーブに手をかざしながらキーボードを打っていた。ずいぶん今朝は寒いなぁと思って辺りが明るくなってきて窓の外をちょっと見ると、うっすらと雪景色となっていたのには驚いた。夕べの帰り道、星が出ていたのに…。いや、寒い寒い朝だ。
さて、ドビュッシーのベルガマスク組曲の中の「パスピエ」にとりかかろう。なかなかノイエ・ムジカには難しい曲目である。

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26/Dec./2010 夕方

お昼過ぎには雪はやんだようで、つもることねなく静かな年の瀬の様相を呈している。
仕事は大してはかどらず、午後に入ってパスピエの譜面を放り出し、懸案の歌曲の作曲にちょっととりかかる。良い感じで出来そうな気がしたのだが、急ぐとロクなことがないので、とりあえずアイデアは頭の中にしまっておいて、現実に譜面に起こすのはもうちょっと先にしようと思いはじめている。
とは言え、毎日詩と睨めっこして、楽想が熟成するのを待つこととしよう。
午後からは音楽を聞こうと思い、あれこれと取り出しては聞いている。ブリテンの指揮したモーツァルトの25番のト短調交響曲を聞いて、その音楽的で美しい世界に思わずひきこまれた。デモーニッシュでありながら歌を忘れず、それでいて音楽は実に自由闊達…。ああこれぞモーツァルト…。第2楽章も下手に速いテンポで流してしまう古楽派とは全く異なり、自然でよく歌い込んでいる。やたら速いテンポややたら遅いテンポでやって、ロクにスコアを勉強もせずに、独りよがりな演奏だと、緩徐楽章はどうしようもなく退屈でつまらない音楽になってしまうものだが、このブリテンの演奏は実に美しい。リピートを全て行っているが、それがこんなに嬉しいことはない。いつまでも聞いていたい。そんな緩徐楽章である。だから、メヌエットに行く時には、「終わらないで」と後ろ髪ひかれる思いが募る。
でもメヌエットの気品あふれる歌い廻しにまた夢中になり、いつの間にか終楽章に入っているという具合なのである。
イギリス室内管弦楽団の面々のすばらしさを今更ここであげる必要があろうか。
イギリスの田舎、オールドバラのモールティングスでの最初の録音がモーツァルトの40番シンフォニーで、それは1969年のことだった。2年後にこの25番が録音されたのだが、この録音のあと、ブリテンは心臓病に倒れ、闘病の後1976年の12月はじめにまだ63才という年齢であの世へと旅だってしまう。
大酒飲みでもなく、規則正しい、質素な生活を送っていた彼が、心臓病とはなんとも残念なことで、この録音は彼の死後に発売されたものだった。私も何回目かの再発売のLPを持っていた。今こうして聞きながら、大学時代に戦争レクイエムやセレナードなどに魅せられたことと同時に彼の愛したモーツァルトの演奏の見事さを再認識し、作曲家の余技などというものでは決してなかったのだと、強く思う次第である。
それにしても、指揮もピアノもプロとして充分に通用する水準であり、そしてあの戦争レクイエムをはじめとする名作の数々を作り、自らその演奏にあたったとは、いや凄い人だったのだなとつくづく思う。
今、40番シンフォニーに入ったところである。いやこれまた良い演奏だ…。
by Schweizer_Musik | 2010-12-26 23:59 | 日々の出来事
今年最後のご挨拶…
昨日は学校の授業が最後の日で、慌ただしく過ぎていった。教え子のコンサートには授業のために聞くことができなかったが、ヴィオラのK先生や写譜屋のN君が聞いていて、終わってから一緒に飲んで、様子をうかがった。
第9の直後でヴァイオリンやホルン、クラリネットといった学生たちは大変だったことだろうが、そうした疲れも見せずがんばっていたとのこと、大変うれしく思った。
結局遅くまで飲んで帰ったので、ほぼ…午前様状態で日付変更線をわずかに越えて(意味が違うか…笑)帰り着いた。毎日よく飲むものである(笑)。
今日から私は大阪の実家へ帰り、明けて5日までこもって仕事を行う予定である。実家ネット環境にないので、これが今年最後の更新で、ブログ再開は5日からの予定であるので、これにてご挨拶とさせていただきたい。

皆様、一年大変お世話になりました。良いお年を!!また来年もどうぞよろしく御願いいたします。

写真は何度か出したこともあるけれど、私の特にお気に入りの早春のスイスの写真を…。冬来たりなば春遠からじ…である。
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by Schweizer_Musik | 2010-12-25 08:35 | 日々の出来事
今朝の仕事…
昨日は横浜の関内で夜遅くまで「忘年会」であった。フラフラになるまで飲んで、立派に列車で帰った。午前様だったが、帰ってすぐにそのまま寝てしまう。
今朝は5時から仕事。「亡き王女のためのパヴァーヌ」のノイエ・ムジカ用の11人編成への編曲を行い、後数小節のところまで終わった。
難しくない編曲なので(何しろラヴェルの完璧なスコアから編成を変えているだけなのだから!!)スイスイと進んでいる。今日には終えて、次のベルガマスク組曲の他の曲へと取りかかりたいと思う。
それにしても、まだ少しアルコールが残っている。シャワーでもかかってすっきりさせてから、今年最後の学校の授業に向かおう。

写真はジュネーヴのサン・ピエール大聖堂。
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by Schweizer_Musik | 2010-12-24 07:20 | 日々の出来事
水曜日のオーケストレーションの課題の作例です。
水曜日のオーケストレーションの課題の作例です。各自参考にしてください。また冬休みの間に弦楽四重奏の作品を各自書いておくこと。休み明けに楽譜を持ってきてください。音だしは19日です。
また、ピツィカート、トレモロ、ダブルストップなどの弦楽器特有の奏法を必ずそれらの作品で試みるように。
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by Schweizer_Musik | 2010-12-24 07:07 | 授業のための覚え書き
尚美オケ他による文の京の第九
昨日は我が校のベートーヴェンの第9の演奏会があり、文京シビックホールに夕方出かけ、終了後はノイエ・ムジカ東京の打ち合わせを有志で行い、深夜の帰宅と相成る。
ヴェルディの「運命の力」序曲とベートーヴェンの第九というちょっと変わったプログラムはいつものことながら、両方とも皆よくやっていた。直前の話では、崩壊寸前だとか危機感をあらわにしていた教え子たちだったが、本番の演奏は時折きにかかるところはあったものの、充分によくやっていた。オケにはじめてのったフルートのSさんも全体のバランスをとってとても良くやっていたし、何と言っても今回尚美オケでははじめてコンミスの椅子に座るNさん(イニシャルにする必要があるかどうかわからないけれど、とりあえずここではイニシャル・トークとしておこう)は堂々たるコンミスぶりで、彼女の才能とセンスが昨日のコンサートでは光っていた。
研究員であるオーボエのK君の演奏も、第九では結構目立つし、とても難しいパートなのだけれど、さすがに何年ものっているだけに、よくやっていた。クラリネットのSさん、ファゴットのUさんといったノイエ・ムジカ東京のメンバーも良い演奏だった。
第3楽章の有名なホルンのスケールと分散和音も三年生のTさんが良くまとめていた。あのプレッシャーの中、音がもう少し出ていればと思ったけれど、実によくマッチした音色で美しく聞かせていたのは賞賛に値する。
色々と気がかりな話題も多かった第九であったが、今年もとても良い演奏で終わることができたと思う。
昨年はブザンソン優勝直後の山田和樹氏の指揮という話題、私は今年の演奏の方が皆の成長が窺え、好ましく思った。それぞれの課題はともかく、昨日はみんなみんな、ゴクロウサンでした!!

写真はルガーノのブレ山。朝の光に輝くルガーノ湖と青空。昨日の演奏のようだったので…。
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by Schweizer_Musik | 2010-12-22 08:06 | コンサートの感想