ハイティンクの指揮した「ツァラトゥストラはかく語りき」
作曲者 : STRAUSS, Richard 1864-1949 独
曲名  : 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30 (1895-96)
演奏者 : ベルナルト・ハイティンク指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団, ヘルマン・クレバース(vn)
CD番号 : PHILIPS/UCCP-7034

この録音は1973年の録音であるから、ハイティンクの全盛期、そしてロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の最も輝いていた頃の録音でもある。チェロのトップにはティボール・デ・マヒューラがまだ座っていたはずで(彼は1977年9月に引退)、もちろんコンマスは私が大好きなヘルマン・クレバースが座っていた。
この頃のはコンセルトヘボウ管は無敵だった。私は一方的にウィーン・フィルやベルリン・フィルなどよりもずっと素晴らしかったと思っている。それはハイティンクの指揮にも言える。
この録音を久しぶりに手にし、聞いてみて思ったのは、このことだった。
この曲がそう好きでもないため、いつも聞き流すか途中で止めてしまうことが多いのだけれど、この演奏にはつい引き込まれて最後まで手を止めて聞く。
しみじみ良い演奏だ。オケの素晴らしさここの極まれりである。木管のソロも美しい。これを聞いてつまらないなどというのは、音楽を聞いていないに違いない。
最高の楽器を手にした名匠が丹誠込めて打ち込んだ名演…そんな演奏である。名演はいくつもあるけれど、この曲の最高の演奏はハイティンクとコンセルトヘボウ管による1973年のこの録音以外にないと思う。暴言多謝!
by Schweizer_Musik | 2008-11-06 21:24 | CD試聴記
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