チェリビダッケの1986年東京文化会館のブラームス…
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : 交響曲 第4番 ホ短調 Op.98 (1884-85)
演奏者 : セルジュ・チェリビダッケ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : ALTUS/ALT141〜2

私が九州に住んでいた頃に、セルジュ・チェリビダッケがミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団と来日して、すごいブラームスを聞かせたことが話題となったことがあった。
当時はとても聞きに行ける状況ではなく、諦めるしかなかったのだけれど、こうしてその録音を聞いてみて、その噂が本当だったことを再確認した次第である。
聞き始めてもう金縛りにあったみたいに止められず、結局そのまま最後のパッサカリアまで聞いてしまった。いや凄い演奏だ。構えの大きさがもうその辺の指揮者と格が違うと言うべきだろうか?
チェリビダッケの弟子だった知り合いの指揮者に彼のことを聞いた時、ホールによって響きが異なり、そのホールに一番あった演奏、バランスが大切だと言っていたことを思い出した。
東京文化会館でのライブ。そのホール・トーンを生かしたテンポ設定なのだろう。ゆったりとしたテンポがアンサンブル全体の集中力によって決して間延びせず、次から次へとフレーズが繋がっていく。そしてそれが大きなうねりをもたらしているのだ。
録音はライブながら素晴らしいもので、技術陣も大いに賞賛されてよいだろう。
しかし、このカンタービレ、時折思い切ったラレンタンドやリタルダンドをいれて、深い呼吸(ブレス)からくり出すフレーズの素晴らしさ!!速いテンポの部分をぐいぐいとドライブしつつ、聞かせどころでグイッとブレーキをかけて音楽の緊張を引き出す…。
第2楽章のフワリと宙に浮かぶような出だしをこんな風に聞かせたのは、フルトヴェングラー以来ではないだろうか?
最近、私はシュナイト指揮神奈川フィルの演奏でこの作品の名演を堪能したばかりだが、あの感動は実演なのでまた次元が違うので比べられないけれど、CDで聞くものとしてはまさにベストの演奏だと思う。
これが、今タワーレコードで1050円で売っているのだ。確か最初に出た時はかなりの金額で、すでにシュトゥットガルト放送とのグラモフォン盤を持っていて、それほどのチェリの追っかけでない私は買わずにいたのだけれど、1050円は魅力的!
で購入してみて感動しまくっているのである。
第2楽章は完全にやられてしまった…。まだ在庫ありとあるので、興味をお持ちなら今のうちにどうぞ!
by Schweizer_Musik | 2008-12-13 12:16 | CD試聴記
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