ヘンツェの交響曲第7番をヤノフスキの指揮で
作曲者 : HENZE, Hans Werner 1926- 独
曲名  : 交響曲 第7番 (1982)
演奏者 : マレク・ヤノフスキ指揮 ベルリン放送交響楽団
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朝、ちょいと近くの桜を見たりして30分ほどの散歩をしてから帰ると、懐かしいW君からのメールが来ていた。嬉しい限りで、会いたいものだとメールをしておいたのだが、まだ戻ってこない。多分忙しいのであろう…。
今日は学校で会議があるので、午後は出かけるので、ラヴェルのアナリーゼはお休み。
でそこで、ちょっとヘンツェの交響曲を聞いて午前中を過ごしていた。

ヘンツェは最近は高齢のためか、オペラの作曲からは引退し、新たな作品について聞かなくなっているが、10曲あるという交響曲はそのオペラと並んで重要な作品群である。
彼の音楽は調性感が全くないかというとそんなことはなく、微妙で響きへの洗練された感覚がある。これは彼がオペラで成功した要因でもあろうが、このヘルダーリンからインスピレーションを受けたという交響曲第7番でも、いわゆる現代音楽らしい難解さとは異なる、聞きやすさが作品全体にあると思う。
それはオーケストレーションにも当てはまり、繊細な響きの変化は彼の卓越したスコアから伝わってくる。
オスティナートや協和音程を多用することで、極端に騒々しい音楽などとは全く違うので、多くの方にお薦めできると思うのだが、これにはこのマレク・ヤノフスキのような優れた指揮者の存在は大きいと思う。
以前、サイモン・ラトルの指揮でこの曲を聞いたことがある。CDはどこへ行ったものか見つからなかったが、それよりもずっと流れがスムーズで聞きやすく感じる。ヤノフスキの方がずっと練れているように思うからだが、更に最近、ナクソスに参加したBerlin Classicsレーベルなどでレーグナーなどによる優れた演奏を再び聴けるようになったベルリン放送交響楽団のアンサンブルが、レーグナー亡き後も立派に維持されているからであろう。
ナクソスに入っている方で、現代音楽にアレルギーのない方は一度ご賞味あれ!!私は第3楽章が特に気に入っている。
by Schweizer_Musik | 2009-04-03 12:00 | ナクソスのHPで聞いた録音
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