オベールのハバネラ
作曲者 : AUBERT, Louis-François-Marie 1877-1968 仏
曲名  : 交響詩「ハバネラ」(1919)
演奏者 : ルイ・フレスティエ指揮 パリ・オペラ座管弦楽団
CD番号 : EMI/7243 5 85210 2 3

オベールと言えば、19世紀フランスの歌劇作曲家と思う人が多いと思うが、この曲の作曲者は違う。ランドスキーと共著だったと思うけれど、管弦楽法の本があったはずで、他に映画や舞台音楽の世界で有名な作曲家で、ラヴェルなどの友人であった。
彼のオーケストラ作品と言えば、これと、マルコポーロにある一枚、それにピアノ作品を集めた一枚を私は持っているだけで、全く知らない。
しかし、なんて洒落た良い音楽なのだろう!シュミットの後任としてパリ音楽院の院長ともなっただけのことはあると思うが、彼の作品が何故これほど無視され続けるのかは、全く理解に苦しむところである。
それはこのむせ返るような香気に満ちた、ハバネラの音楽を聞けばご理解いただけるものと思う。ジャン・クラがTimpaniレーベルで何枚も作られているほどのご時世であるから、オベールももう少し…と思うのは私だけだろうか?
ああ、つまらないベートーヴェンの交響曲のCDを一枚作るくらいなら(ベートーヴェンがつまらないのではない、同じようなものを出し続ける無能なプロデューサーの不勉強ぶりを言いたいだけだ…)こうした作曲家にもっと光をあててみてほしいと思う。
作曲ができるわけでもない若いピアニストにどう考えても素人芸としか思えない作品を書かせて録音するくらいなら、もっとやるべきことがあるだろうと私は思うのだが…。まっ、どこのレーベルとは言いませんが…(笑)。

それにしても、このルイ・フレスティエ指揮の演奏の素晴らしさ!!こんな良いCDが現在入手困難とは困ったものである。さて仕事仕事!!
by Schweizer_Musik | 2009-06-11 10:27 | CD試聴記
<< 作曲中再び… クラのパンの笛 >>