ダイアモンドのロメオとジュリエットのための音楽(1947)
作曲者 : DIAMOND, David 1915-2005 米
曲名  : ロメオとジュリエットのための音楽 "Music for Romeo and Juliet" (1947)
演奏者 : ジェラード・シュワルツ指揮 ニューヨーク室内管弦楽団
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ロメオとジュリエットのための音楽ってどれだけあるのだろうか?何年か前、アレンジしたプロコフィエフのバレエが私には印象深いが、チャイコフスキーにも幻想序曲という名であるし、ベルリオーズに交響曲がある。
グノーのオペラは先日DVDで見たばかりだけれど、より有名なのはベルリーニの「カプレーティとモンテッキ」だろう。
マイナーとの謗りを受けるかも知れないが、ヨアヒム・ラフに序曲があるし、タニェエフに歌曲がある。
直接的には違うけれど、ディーリアスの歌劇を思い出す人もいるかも知れない。他に、何種類もあるそうだけれど映画がある。私はオリビア・ハッセーがジュリエットを演じたゼッフィレルリ監督のものしか知らないけれど、あの音楽(ニーノ・ロータ作曲)は良い音楽だったし、中学時代はよく聞いたものだ。
最近もディカプリオなどが出演して映画が作られているそうだが、私は知らない。
さて、デイヴィッド・ダイアモンドは、アメリカの極めて保守的な作風の作曲家として知られる一人である。1997年までニューヨークで教鞭を執っていたのだから、ちょっと驚異的だ!
全部で5曲。

第1曲 序曲 "Overture" : Allegro maestoso
第2曲 バルコニーの情景 "Balcony Scene" : Andante semplice
第3曲 ロメオと修道僧ローレンス "Romeo and Friar Laurence" : Andante
第4曲 ジュリエットと彼女の乳母 "Juliet and her Nurse" : Allegretto scherzando
第5曲 ロメオとジュリエットの死 "The Death of Romeo and Juliet" : Adagio sospirando

この作品はプロコフィエフなどよりずっと保守的だ。ハーモニーなどは近代のそれであるが、調性はしっかりと守られていて、難解さは全くない。
数年前に音楽監督をしているシアトル交響楽団の楽員による解任騒動があったシュウォーツであるが、今も同団の音楽監督であり続けているようで、あの後どうなったのか…。ただ、当時の解任の騒動もレバートリーの問題だったようで、ベートーヴェンやモーツァルトを中心で良いと思っている楽員が、新しい曲や知られざるアメリカの作曲家の作品を積極的にとりあげる姿勢に対して起こしたものだったようだ。
私などに言わせれば、こうした知られざる作品をどんどん録音してくれることには心から感謝をし、支持したいと思う次第ではある。
この演奏も、決して平凡というものではなく、とてもよくまとまっていて聞きやすい。「ジュリエットと彼女の乳母」での若いジュリエットのコケティッシュではつらつとした姿を描いたあたり、プロコフィエフの作品と聞き比べてみてほしい。決して劣るものではないと私は思う。
by Schweizer_Musik | 2009-06-20 21:32 | ナクソスのHPで聞いた録音
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