柳澤涼子氏が歌う中田喜直作曲の「ほしとたんぽぽ」
作曲者 : NAKADA, Yoshinao (中田喜直) 1923-2000 日本
曲名  : 童謡歌曲集「ほしとたんぽぽ」(1991刊/金子みすゞ詩)
演奏者 : 柳澤涼子(sop), 小林真理子(pf)
CD番号 : D00EM05748

約10日ぶりに飲みに出かけ(一応納涼会という名がついていた…)、遅くタクシーでご帰還という仕儀で、今朝は格別の寝坊と相成った。
横浜シティ・オペラの理事長の方やその支援者の方、様々な人たちがそこにいて楽しい一夜となったこともあり、その方のCDをとりあげよう。
中田喜直氏の確か後期、それも最後の頃の作品だったとかすかに記憶しているのだけれど、平易なメロディーの中に瑞々しい情感と祈りにも等しい深い思いを込めた名作である。
合唱で何度か聞いたことがあるが、ソロで聞くのは初めて…。
全体に音域が低めというか、あまり広い音域で書かれていないこともあり、柳澤涼子氏の歌は決して力まず歌っていてまず好感を持った。
小原孝氏がコンクールで金子みすゞの詩で中田喜直賞をとったこともあり、金子みすゞの詩に曲をつけるのはちょっと流行りのようにも思える昨今であるが、日本歌曲、それも極めて平易な語法で自らの作風を確立した孤高の作曲家である中田喜直氏の金子みすゞへの付曲は、その詩の世界(単純な言葉で広大な世界観を持っている…)を表現していて実に素晴らしい。
それを柔軟な感性で歌い上げた柳澤涼子さんの歌は見事だ。ライブ(神奈川県民ホール)とのことだが、ライブらしい集中力の高まりがあり、曲集のタイトルともなっている14曲目の「ほしとたんぽぽ」に至るとすっかり金子みすゞ、中田喜直ワールドに浸りきってしまっていた。
私にはこれほどの歌曲はとても書けそうもないが、このような曲が書けるように精進をしていきたいものだと、つくづく思った次第である。
このCDがどこで手に入れられるのかは知らないが、見かけたらぜひ一度お聞きになることをお薦めしたい。
by Schweizer_Musik | 2009-08-21 20:45 | CD試聴記
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