追悼 神野 明氏
作曲者 : NISHIMURA Akira (西村 朗) 1953- 日本
曲名  : 2台のピアノと管弦楽のためのヘテロフォニー (1987)
演奏者 : 神野 明(pf), 佐藤 俊(pf), 外山雄三指揮 NHK交響楽団
CD番号 : KING/KICC 2015

神野明氏が亡くなられた。まだ61才だった。矢代秋雄のピアノ協奏曲をアメリカ初演するなど、現代音楽の紹介にも熱心だったピアニストで、教育畑でも教材のための録音なども多く行っておられた。私が昔、勤めていたヤマハのピアノ教材の模範演奏集も彼がやっていたことがあったが、それは実に見事な演奏でびっくりしたものである。
「ヘテロフォニー」は尾高賞を受賞した西村 朗の代表作の一つだが、極めて困難な演奏を神野氏は極めて鮮やかな演奏で聞かせている。いやこの曲の成功は彼の成果であった。このような逸材を得たことで、作品の真価がより深く伝わったに違いない。
ミニマルとリゲティ風の音群作法(この両者はポップ・カルチャーとシリアス・ミュージックの違いだけで、実は同じところにあると私は思っている)を融合させ、民族音楽的な強さを加えていった名作だと私は思う。濃密で不思議な艶やかささえ漂う音楽はさすがに傑作だ。
そしてそれを鮮やかに演奏した神野氏が亡くなられた。最近、お名前を聞かないなと思っていたのだが、お悪いとは知らなかった。合掌。
by Schweizer_Musik | 2009-09-22 23:02 | CD試聴記
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