ベームの最後の来日公演の録音からベートーヴェンの第七番
作曲者 : BEETHOVEN, Ludwig van 1770-1827 独
曲名  : 交響曲 第7番 イ長調 Op.92 (1811-12)
演奏者 : カール・ベーム指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : Altus/ALT065

1980年10月6日昭和女子大学人見記念講堂録音というから、亡くなる前年の最後の来日時のライブ録音である。タワーでなんと700円で売っていたので、衝動買いした。
決して悪い演奏とか言う気はないが、第1楽章の序奏のテンポがなかなか決まらず、ちょっと走りかけてはもとへ戻しというあたりはああもうほとんどテンポが出せていないのではという印象であったが、一生懸命になったウィーン・フィルの底力は主部に入ってから示される。おそらく指揮が良くなったのではなく、ベームをもりたててオケが自発的に音楽を進め始めたのではないか?次第に焦点が定まり、ゆったりとしたテンポながら雄大な音楽が流れ始めるのだ。奏でられる音楽の立体感、パートごとの遠近感の付け方はやはり伝統の味というか、素晴らしいものだ。
こういうことであるから、全体にこの曲が要求しているエネルギー感、パワーに不足を感じるものの、あまり聞くことのない抒情性を獲得しているのは面白いことだと思った。
第2楽章などは、彼が若い時に正規録音したものなどと比べると、年取ったなぁと思うが、「腐っても鯛」(失礼!)だと思った。
したがって、第3楽章以下はちょっと不満が多い内容で、整ってはいるが、全体に地味な印象だ。まっ、予想どおりではあったけれど。
by Schweizer_Musik | 2009-10-29 19:25 | CD試聴記
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