春の便り
春の便り_c0042908_9252954.jpg散歩に出たら、春の便りがあちらこちらにあった。三月はじめ、私が講師をしている学校の近くの公園で、早咲きの寒桜が見頃だった。
スイスに出かけた日、スイスは吹雪だった。降り続く雪の中、車の中からチューリッヒの駅を見たとき、何だか涙が出そうになってしまった。懐かしさのあまりである。
その後、シュヴァイツァー氏のお宅について、私のささやかなスイス滞在が始まったのだが、その翌日からスイスに春が来たのだった。
私の今回の滞在は最初の日が冬で、翌日が春だった。
その後、春のスイスは劇的な変化を遂げていった。雪が溶けて地面が見えてくると雪割草が一面に咲き誇り、雪一面だった斜面に緑が一気に広がっていく。コートを着て歩いていた前日の冬の日から、次第に軽装となっていく町歩きは、一層愉しいものとなっていたが、何しろコートを着て歩いていた女性が、いきなりノースリーブになるのだからその劇的変化がわかっていただけるのではないだろうか。
毎日の列車から見る車窓に、凍結していた池があったのだが、それがスイスを去る日には氷も融けて、緑の水面を映していた。
帰って来るともう桜の便りが聞けると思っていたが、どうも今年は遅いようだ。今日やっと横浜で桜が咲いたと言うので、近くの桜はまだ咲いていない。最もちょっと日陰になっているので、その我が家の「桜の名所」は他よりも遅いのだが。
でも、紅梅はもう終わり、梅はもう桜にその花の季節を譲ろうとしている。暖かいよく晴れた朝。桜の便りが待ち遠しいばかりだ。
by Schweizer_Musik | 2005-03-31 09:23 | 日々の出来事
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