昨日は話題の若きマエストロ山田和樹氏の指揮で第九を聞く
昨日は我が校の第9の演奏会に行って来た。文京シビック・ホールは大入り満員で、凄い人出であった。チケットが無いという噂もあったが、なるほどと思った次第。
若きマエストロの山田和樹氏のブザンソン優勝後の初の東京でのコンサートということもあって、チケットは完売に近い状態だったようで、私も教え子とともに行ったがギリギリ゛たったので、2階席の一番後ろで聞くこととなった。
演奏はコンマスの舘市先生(読売日本交響楽団コンマス)がものすごい仕事ぶりで、プロ・アマ混成のアンサンブルをよくまとめ上げており、全員学生と講師陣による管楽器勢が必死についていくという感じで、なかなかの熱演だった。
1曲目のニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲が朗々とした演奏でマエストロの大器ぶりをまざまざと見せつけた後、10分の休憩をはさんで第九が始まった。
速めのテンポかと思っていたら意外に落ち着いたテンポ設計で、そこここで大きなタメが入る重厚な第1楽章、そして軽快さと重みがバランスした第2楽章と本格的な第九が彼の棒の下、奏でられたのである。
合唱陣と独唱者たちが入場し、第3楽章は指揮者の解釈なのかかなり速めのテンポであった。特に三拍子の部分はピリオドの演奏家たちのように速かった。やや歌い切れてないなと思わないでもないが、四拍子と三拍子の交互に出てくる部分の性格を強調して対比させて聞かせるというのも確かに「あり」かなとも思った。
終楽章は大変ロマンチックな演奏だったが、山田氏がネオ・ロマンティシズムの世代に属するのだと強く感じた次第である。
大きなルフトパウゼをそこかしこに散りばめて、重厚さを演出して、オケもよく応えていた。素晴らしい出来映えだったと思う。夏前の聞いたコンチェルト大会(失礼!)ではやはり管楽器が吹奏楽みたいで、弦とバランスがとれていなかったが、今回は(まだ完璧とは言えないまでも)ずいぶん改善されていた。パート練習など細かな努力を積み上げて来た結果だろう。
普段、私の授業で楽譜を一生懸命書いている者たちも、昨日の夜は輝いていた。
終わっていつものところで教え子たちと軽く飲んで、弦楽器の打ち上げに合流し、マエストロの山田氏なども来て、和気藹々の夜となった。
さて今日は一日アレンジの仕事を行う予定。次から次へと入った仕事も午前中には片づくだろう。充実の一日だった…。

業務連絡です。
昨日の音だしの録音はいつものところのSchoolのフォルダに入っているので各自ダウンロードしておくこと。(今回はQuick-Timeのファイルで、録音したまま…ノー編集です→いつもですが…笑)
by Schweizer_Musik | 2009-12-17 08:42 | 日々の出来事
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