ラウテンバッヒャーで聞くバッハのソナタ
作曲者 : BACH, Johann Sebastian 1685-1750 独
曲名  : ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV 1014
演奏者 : スザンネ・ラウテンバッヒャー(vn), マルティン・ガリング(cemb)
CD番号 : Musica CONCEPT(VOX)/MC 125

これはナクソスにまだない録音であるが、何と言ってもシェリング門下の逸材ラウテンバッヒャーである。無伴奏は昔々聞いたことがあるけれど、このデュオは聞いていなかった。
なんとも伸びやかで良い演奏である。ガリングのチェンバロははじめて聞いたが、この分野でも彼はずいぶん積極的なようで、多くの録音があるらしい。私はフンメルやボイアルデューなどのロマン派初期の協奏作品や、リリングが指揮したブラームスのワルツ集で彼のピアノを聞いたことがある。シューベルトのソナタの録音がITuneにあったが、私は未聴であるが、トリオ・ベラルテというアンサンブルでこの二人も加わって録音シューマンのピアノ・トリオの第2番を持っていて、これはなかなか良い演奏だった。
常日頃から共演を重ねてきているのだろう、この二人のデュオは大変息のあったもので、安心して聞けるし、バッハのメロディーの美しさを心から堪能できる。
よく晴れた冬空、あかね色に染まる夕暮れに吸い込まれるように私には響いた。
by Schweizer_Musik | 2010-01-09 19:57 | CD試聴記
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