ブラームスの交響曲 第2番をフリッチャイで聞く
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : 交響曲 第2番 ニ長調 Op.73 (1877)
演奏者 : フェレンツ・フリッチャイ指揮 RIAS交響楽団
CD番号 : Audite/AU95585

私はこの曲が好きで好きでならないわけで、やたらと録音を所持しているが、どれを聞いてもある程度満足してしまう傾向にあるので、どれが一番良いのかと言われると、正直、困ってしまう。
まだまだ若々しいワルターとニューヨーク・フィルのスタジオ録音も好きだし、ピエール・モントゥーがロンドン交響楽団とやったものも良かった…。他にスウィトナーとベルリン・シュターツカペレの演奏も好きで、最近はこれが多くなっているが、
それでも時々はちょっとしたライブ盤に浮気をしたり、新しいものが出るとついつい手を出してみたりしている。(何だか身持ちの悪い亭主みたい…)
この録音は、1953年のライブ録音であるから、音にそれほど期待してはいけないが、それでもこのレーベルはまずまずの音質で聞けるので、浮気を楽しむのも良いものだと、本妻のモントゥー盤にちょっと後ろめたいところもあるが(嘘つけ!)これまたなかなか…なのである。
フリッチャイは他にウィーン・フィルとの1961年のザルツブルク・ライブがあり、これまた素晴らしい名演だから浮気ぐせが昂じるとあちらこちらに気が行ってしまい大変だ。
などと言いながらも1953年盤の明るさ、緻密さは、なるほどこれぞ手兵と言えるもので、全く隙のない超がつく名演だ。これがモノラルであるとは…。デジタルでなくともステレオ盤であれば何をおいてもこれが一番だっただろう。
木管の腕は、残念ながらウィーン・フィルの方が一枚も二枚も上手だと思う。ちょっとした合いの手などでそれは感じなくもない。が、こちらは総合力で勝負である。いやどちらも一歩もゆずらず…(あれ、何だかスポーツの試合になって来た…)
終楽章などの颯爽とした味わいはなかなか…でも、終楽章は同じモノラルであるがワルター指揮ニューヨーク・フィルの演奏もかつての本妻の座を退いたとは言え、私だってまだまだと言ってくる。
いやいやエフゲニ・ムラヴィンスキーの1973年録音の演奏だって今でも聞くと必ず泣ける演奏も一つであり続けているし…。
こうして寒い冬の多忙だった一日は更けていく…のであった。(ちょっとふざけすぎたかな…)

さて、下の写真はルツェルンの近く、クリエンスというピラトゥスからロープウェイで降りてきたところにある小さな城。ここは意外と穴場で、ルツェルン市内のあんなにいた日本人とも滅多に会わない。散策には最高の場所である。
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by Schweizer_Musik | 2010-02-18 23:57 | CD試聴記
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