ラローチャのベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番
作曲者 : BEETHOVEN, Ludwig van 1770-1827 独
曲名  : ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.19 (1793以前/94-95,98改訂)
演奏者 : アリシア・デ・ラローチャ(pf), リッカルド・シャイー指揮 ベルリン放送交響楽団
CD番号 : DECCA/448 982-2

静かに一日を過ごした。学校が始まってちょっと疲れが出てきたところで、完全休養日にあてて、フランクのオルガンのためのコラールなどを子守歌にして寝て過ごした。
おかげで、夕刻になってようやく復活…。毎年のことだが、ゴールデン・ウィーク前が一番疲れがたまる時期である。
さて、このラローチャのベートーヴェンはルプーの録音とともに私の最も愛する録音の一つで、ちょっと前に第3番を取り上げた(こちら)けれど、この第2番は出た時に買って、以来愛聴盤として何度も聞いてきたものである。
彼女のピアノのなんと美しいことか。そして力強いことか…。女性だから…などという先入観は少し聞き始めれば的外れであることに気がつく。
いやなんて良い演奏なのだろう。リッカルド・シャイーがこの演奏に当てられたのか、とても良いベートーヴェンを聞かせてくれる。第1楽章から輝きに満ちたラローチャのピアノがあまりに素晴らしいので、シャイーとベルリンのオケもとても張り切っているようだ。
昔、コンセルトヘボウ管と来日した折に聞いた体たらくからは想像できない素晴らしさ!だった。そういえば、神奈川フィルも先週の金曜のマーラーは良かったそうだ。K氏も良い演奏をすることがあるのだろうか?うれしい知らせであるが、当分彼の演奏を聞く予定は今のところない。ちょっと私は彼に対してトラウマのようなものを抱えてしまったので…。
それはともかく、このベートーヴェンはラローチャのはち切れんばかりのピアノに引っ張られて、素晴らしい名演となった。
第1楽章のオケだけの提示部ですら素晴らしい響きで、ピアノが出てきたら更に引き締まっていく。こんな凄いピアニストだったのだと思うと、彼女をアルベニスやグラナドスの専門家にしてしまってはとてももったいないことだと痛感する。もちろんアルベニスやグラナドス、ファリャやモンポウなどのスペインの作曲家たちの演奏もすばらしいが、ベートーヴェンやモーツァルトも彼女は良かったのだ。ベートーヴェンのソナタなんて残っているのだろうか?確か15番はマイケル・ティルソン・トーマスと共演した一番の協奏曲といっしょに入っていたようで、いつか聞いてみたいものだ。
でも、できれば彼女の演奏で29番の「ハンマークラヴィーア」なんて聞いてみたかった…。

今、第3楽章をアンコールしたところ。このテーマ。ベートーヴェンの書いたメロディーの中でも特に私の好きなものの一つ。こんな楽しいテーマなんて…なかなかない!そしてそれを弾くラローチャのピアノの生き生きとした表情の魅力的なこと!!荒っぽく感じるギリギリのところか…。でもこの曲はお上品にやっては面白さ半減である。これでなくては…。
デッカの録音も良いし、この曲に関する限り、今も私のトップはこれである。

写真はスイス、ヴァレーのグレヒェンで見た月。
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by Schweizer_Musik | 2010-04-25 19:28 | CD試聴記
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