ストックトンとハリウッド弦楽四重奏団他によるラヴェルの「序奏とアレグロ」
作曲者 : RAVEL, Maurice 1875-1937 仏
曲名  : 序奏とアレグロ 〜 弦楽四重奏,フルート, クラリネット伴奏によるハープのための M.46 (1906)
演奏者 : アン・マゾン・ストックトン(hrp), アーサー・グレッグホーン(fl), ミッチェル・ルリー(cl), ハリウッド弦楽四重奏団【フェリックス・スラトキン(vn), ポール・シュアー(vn), ポール・ロビン(va), エレノア・アラー(vc)】
CD番号 : TESTAMENT/SBT 1053

懐かしい演奏だ。今はもう閉店してしまった福岡の文化堂というレコード屋の店先にあった中古盤のコーナーでこのレコードを見つけて以来のつきあいとなる名演である。
この曲との出会いはどの演奏だったか、全く憶えていない。私は結構名曲を最初に聞いた演奏は憶えているのだが、この曲は何故か記憶にない。大学時代であったはずなのだが、卒業して赴任していった福岡でであったこの演奏の記憶は鮮明であった。
まだ、ハリウッド弦楽四重奏団なんてどんなものかという基本的な知識すらなく、ただ偶然手にとって購入したものだ。他に何が入っていたかも憶えていない。ただ、この曲、この演奏に魅せられ、延々と聞き続けた想い出があるのみである。
カリオペから出たラヴェルの室内楽全集に入っていたジャメのハープによるものやザバレタがクリスティアン・ラルデ、ドゥブリュなどと録音したグラモフォン盤などから、弦を弦楽合奏にしたマルティノン指揮シカゴ交響楽団盤やザバレタとモ−シェ・アツモン盤などといった変わり種まで、様々なものを聞いてきた。名盤の誉れ高いリリ・ラスキーヌとマルセル・モイーズやユリス・ドレクリューズ、カルヴェ四重奏団といった綺羅星のごとき名手たちによる歴史的名演や、ラヴェル自身が指揮したものなども聞いてきたが、トータルとしての出来映えからすれば今もってこのハリウッドの面々による演奏に優るものはないように思う。
室内楽ではあるが、ラヴェル自身が指揮をしたものがあるぐらいで、フリッチャイなども指揮をしている。とは言え、大体は指揮者なしで演奏するが、その時の要となるのがやはり第1ヴァイオリンであり、この点でもフェリックス・スラトキン(現在活躍中のレナード・スラトキンの父親)は最高の適任であろう。指揮者としても活躍した彼はヴァイオリンの名手であり、このハリウッド弦楽四重奏団の腕利きたちのまとめ役でもあったからだ。
たった一枚選べと言われれば、ウルスラ・ホリガーのクラヴェース盤などにも心を残しつつも、この盤を選ぶに違いない。1951年の古い録音ではあるが、鑑賞に充分耐えうる水準にある。テスタメントの復刻も良い。ただこの盤が手にはいるのかどうかは定かではないが…。もうずいぶん昔に手に入れたものなので…。

写真はスイスとフランスの国境あたりにあるエモッソンのダム近くから見たヨーロッパ最高峰のモンブラン。
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by Schweizer_Musik | 2010-04-27 10:15 | CD試聴記
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