ロージャの自演による「「ベン・ハー」の音楽より
作曲者 : RÓZSA Miklós 1907-1995 ハンガリー→アメリカ
曲名  : 映画「ベン・ハー " Ben-Hur"」(1959)の音楽
演奏者 : ロージャ・ミクローシュ指揮 ハリウッド・ボウル交響楽団
CD番号 : DRG/19060

1967年頃の録音で、少々キンキンする録音が、安っぽいのは困りものだが、その他はまあまあ楽しめる内容と言えよう。このCDには他に「エル・シド」「クォ・ヴァディス」「キング・オブ・キングス」「白い恐怖」から協奏曲(ペナリオのピアノ)が入っている。
どれも私が音楽を聞き始めた頃にはすでにスタンダードとなっていたものだ。ただ、曲の規模が大きく、ニーノ・ロータの音楽のようにイージー・リスニング向けの音楽には向いていなかったので、サントラ盤でしか聞けなかったもの。したがって私はFMでエア・チェックしたものを聞いていた。
あの時のカセット・テープなんて無くしてしまったけれど、この音楽は憶えていた。改めてこれを聞くとNHKの大河ドラマの音楽などにどれだけ大きな影響を与えたかがわかる。
最近、「草燃える」がスカパー!でやっていて、偶然見ていて驚いた。もう30年も前のことだが、私が書いたテレビ用の音楽がそっくりだったのだ。もういくらなんでも時効で、すでに音楽もテープも無くなってしまったので今更なんともいえないけれど、音楽の書き方、和音の選び方、モードの使い方がそっくりだった。
お恥ずかしい限りであるが、書いていたときは全く気がついていなかったし、真似をしようなどと思ってやったのでは断じてない。しかし、いつの間にかあの音楽が私の書いているものに紛れ込んでしまったのだ。
大河ドラマに限らず、このロージャの音楽を聞いていて、モードなどを使い始めた頃の自分が、いかにこうした先人たちの影響を受けていたか…つくづく思い知らされた。
今はこういう音楽を書く機会は無くなったけれど、ある意味で、自分の原点のような気がしてしまった。

写真はあまり紹介されることのないスイスの寒村アローラの写真、第2弾。
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by Schweizer_Musik | 2010-04-27 13:45 | CD試聴記
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