ドラティ指揮で聞くバルトークの舞踏組曲
作曲者 : BARTÓK, Béla 1881-1945 ハンガリー→米
曲名  : 舞踏組曲 Sz.77 (1923)
演奏者 : アンタル・ドラティ指揮 フィルハーモニア・フンガリカ
CD番号 : MERCURY/UCCP-9461



実は、最近再びドラティにはまっていて、特にマーキュリーへの録音を集めては悦に入っている。録音が良い上に演奏がとんでもなくとんがっていて面白いのだ。
ドラティってこんなに面白かったのかと、昔、一杯聞いたけれどその頃とは全く違う興味と関心をもって聞いている。
昨日の夜はバルトークの「青ひげ公の城」とベルクの「ヴォツェック」の抜粋を聞きながら寝てしまい、随分変な夢を見て魘されて(多分)しまった。いや、とんがっているというか、半端゛しゃない気合いでバルトークを演奏しているので、ちょっと気圧されてしまいそうだが、これが良い録音のおかげでなかなかいけるのだ。
バルトーク初期(といっても1920年代半ばで、すでに地位を確立していたが)の傑作で、あのエルネ・ドホナーニの指揮で初演され、ヴァーツラフ・ターリヒ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団などでも好評をもって迎えられたこの作品は、新作としては異例の年間50回以上の再演をされて、初演後すぐに各地の有名オーケストラ、指揮者たちのレパートリーとして定着したものである。
だからCDも多いかと思うと、意外と少ないのには驚くが、この演奏などはバルトーク好きにはぜひ聞いておいてほしい名演だ。何しろもっともとんがっていた頃のバルトークの作品を、これまたとんがっていた同郷のドラティが、故郷を追われてドイツで活動していたフィルハーモニア・フンガリカとともにウィーンでアメリカのレーベルに録音したという、なんとも複雑で興味深い経緯の中から生まれた名演であるからだ。
しかし、この曲集。なんて挑発的なのだろう。これが1920年代に書かれ、好評を得たということに、抒情的なことに逃げてしまいがちな自分への戒めとしたい。

写真はブラームスが愛したミューレンへと向かう高原列車…。これはホント短い路線で、私がスイスの鉄道で一番好きな鉄道。これに何度乗ったことか。
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by Schweizer_Musik | 2010-05-18 21:39 | CD試聴記
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