メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲をデュメイの演奏で聞く
作曲者 : MENDELSSOHN-BARTHOLDY, Felix 1809-1847 独
曲名  : ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 (1844)
演奏者 : オーギュスタン・デュメイ(vn), エミール・チャカロフ指揮 ロンドン交響楽団
CD番号 : EMI/TOCE-14206



今日は別の仕事で、一日楽譜と向き合っていた。昔書いたものを仕立て直しとなるのだが、一度書き上げたものの編成を少しだけ変えるというのは意外に難しく、今日は少しだけ手をつけただけで撤退することとなった。
で、この超名曲を聴いている。
グリュミオーのいくつかの録音、あるいはオケはかなりショボイけれど見事なソロが聞けるオークレールの名演。そしてこのデュメイの録音が私のベスト・スリーである。
名曲だけに良い演奏ならいくつもあるけれど、この演奏をはじめて聞いた時、ああグリュミオーが生き返ったみたいだと思ったものである。もう少し力感があってもと思わないでもなかったけれど、この楚々とした佇まいの美しさにゾクゾクときてしまう。
この曲はどう演奏されてもどこかに不満が残ってしまう。不思議な名曲である。それほど技術的には難しくないのに…。だからだろうか、この曲の世界はどこまでも透明で、力技が効かない、どこまでも弾き手のセンスを透かして見せてしまうような怖さがある。
デュメイはそれに完璧に応えている。ああ残念なのは繊細なのは良いのだけれど、全くこのヴァイオリンに反応しない無能な指揮者である。オケは優秀なのに…。だからベスト・スリーに入りながら、今もってグリュミオーが私の愛聴盤であり続けている。

写真はルツェルンのKKLのホール内部。アバドのマーラーのDVDなどでもお馴染みの美しい音響のホールである。外見と音響がこれほど一致した幸福な例を私はあまり知らない。
この写真はポリーニの演奏会の直前で、偶然、細川俊夫先生と隣り合わせの席で娘と聞いたものである。もう二年も前のことである…。
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by Schweizer_Musik | 2010-06-08 22:16 | CD試聴記
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