ジョリヴェのトランペット協奏曲をアンドレの演奏で聞く
作曲者 : JOLIVET, André 1905-1974 仏
曲名  : トランペット協奏曲 第2番 (1954)
演奏者 : モーリス・アンドレ(trp), ジャン・フルネ指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
CD番号 : RCO06004



フランス近代における怪人20面相アンドレ・ジョリヴェの有名曲である。商業ベースの音楽から前衛まで、様々な様式を使うこの怪人の作り出したものの中でも多分最も成功した作品の一つである。
ル・フレムの弟子でもあるが、そこで研究したのは12音楽などであったそうだから、かなり変わっている…というか、経歴そのものが全くアカデミックではなく、音楽大学は出ていない。だから逆に自由な立場を持ち得たのかも知れない。音楽院の系譜に繋がっていれば、こうは行かなかったものと思うが、彼の音楽に対する自由さは飛び切りのものであった。
この曲では、合成音階によるモード、多調性なども聞かれるが、やはりジャズの要素が全面にたって印象づけている。これをモーリス・アンドレが達者なソロで演奏し(確か正規スタジオ録音は作曲者の指揮で彼がソロをつとめていったっけ…)、先年惜しくも亡くなられたジャン・フルネが素晴らしい指揮でアンサンブルを引き締めている。
こんな名演が残されていたとは!!
このボックスはクレバース、オロフ、デクローズなどのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の素晴らしい奏者たちのソロも聞ける上に、こうした大手のレーベルが見向きもしない作品と演奏がふんだんに聞けるのはありがたいことである。
オーケストラの自主制作故にできたものであろうが、このあたり、ベートーヴェンやモーツァルトばかり焼き直して売り続ける愚をくり返しじり貧に陥っている大手レーベルに見習ってほしいところだ。
まっ、採算しか頭に無ければこうした企画は通らないから無理だろうが…。でも売れるものというのは、実績ではないのだよ…。アンケートで需要を調べてもそこからヒットが生まれた試しはない。
全く知らない指揮者やソリストばかりだったけれど、ストラヴィンスキーの「結婚」なんてとても良い演奏だったし、12の楽器のためのコンチェルティーノも私にとっては最高の演奏の一つだった。
宝の山のようなボックスを前に、心躍るばかりである…。

写真は随分前だったけれど、スモーキンクリーンのキャンペーンのポスターで見かけた写真と同じところで撮った一枚。スイス、グリンデルワルドからロープウェイで登り、1時間足らず歩いたところにあるバッハ・アルプ・ゼーである。ここからゆるりと2時間も登るとファウルホルンの山頂で、そこにも一軒宿のホテルがある。いつか泊まりたいと思っているが、予約して行くようなところではないので(天候によってはたどり着けない可能性があるため)なかなか機会がないままになっている。
引退したらぜひ泊まってみたい。いつになることやら…。その写真もあげておこう。2枚目がファウルホルン山頂のホテル、三枚目がそのホテルのテラスで食事をっている時にとったものである。
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by Schweizer_Musik | 2010-06-30 09:15 | CD試聴記
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