ブラームスのヘンデル・バリエーションをシフの名演で聴く
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24 (1861)
演奏者 : アンドラーシュ・シフ(pf)
CD番号 : TELDEC/WPCS-4554



1994年12月4日アムステルダム・コンセルトヘボウでのライブ録音である。世に知られた名手が名曲を演奏しているのだから、悪かろうはずがない。更にこのCD、ブラームスがテーマをとったヘンデルの原作をこの曲に先立って演奏しているのである。あまり聞く機会のない作品なので、こうした企画はとてもありがたい。
それにしてもこの響きに対する繊細な耳とそれによく反応する絶妙なタッチはどうだろう。
透徹した響きの彼方からブラームスが立体的に立ち上がるかのようなこの演奏は、さすが超一流のピアニストがどの水準で仕事をしているかをよく表している。解釈も極めて妥当で無理がなく、曲はとてもよく流れ、聞く者を集中させてくれる。散漫さと対極にある演奏である。
最近、CDを出すのにハードルが下がっているようで、ダラダラ演奏したものをそのままCDで出すどこかのピアニストたちに聞いてもらいたいものだ。
良い気分になったところで、ソロソロ寝ます。

写真はソーリオの村の中。どんな通りにも何か物語があるようで…。
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by Schweizer_Musik | 2010-10-12 01:09 | CD試聴記
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