ベルクのピアノ・ソナタを小山実稚恵の演奏で聞く
作曲者 : BERG, Alban 1885-1935 オーストリア
曲名  : ピアノ・ソナタ Op.1 (1907-8)
演奏者 : 小山実稚恵(pf)
CD番号 : SONY-Classical/SRCR2339



毎年、必ず授業で取り上げてきたこの曲を、今年は取り上げる機会を逸して、12音のカリキュラムを終えようとしている。ちょっと失敗してしまったなぁと反省しつつ、今朝はこの曲を小山実稚恵の素晴らしい演奏で聞いている。
シューラ・チェルカスキーのニンバス盤が私の最高の演奏となっているのだけれど、これはチェルカスキーとともに好きな演奏で、甲乙つけがたいと考えている。
大体、小山実稚恵をあまり積極的に聞いてこなかった私は、最近になって彼女の演奏をいくつか集めて聞き始めたと言って良い。一年ほど前は小山実稚恵のCDと言えばホンの3〜4枚しか持っていなかったのだから、最近になってようやく十枚ちかくになって、この日本人ピアニストの素晴らしさがわかるようになってきた。
ペダルの使い方は素晴らしいものがある。もともとよく響く美しいタッチを持っている上にこのペダリングの妙は素晴らしい!!ベルクの、恐らくは20世紀に書かれたピアノ曲の最高峰の一つであるこの作品を、彼女は後期ロマン主義の泥沼に足を取られることなく、軽やかに歌い上げ、それでいて過不足のない見事な作品の表現を行っているのである。
まさに最高のパフォーマンスだ。ポリーニの演奏に匹敵する透明感。深いロマンの淵にどっぷり浸りたいならチェルカスキーを。そして曲をすっきりと聞きたいなら小山実稚恵かポリーニをお薦めするのが正しい選択なのではと思われる。

写真はカンパッチオ駅からブルージオ駅にかけてのオープン・ループへと突入する世界遺産となったベルニナ鉄道の車窓の風景。これは高い指定席料金の要るベルニナ急行では撮れない(窓が開かない…笑)。
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by Schweizer_Musik | 2010-10-24 08:34 | CD試聴記
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