ゴセックの交響曲をリンデ指揮の古楽オーケストラで聞く
作曲者 : GOSSEC, François-Joseph 1734-1829 ベルギー→仏
曲名  : 交響曲 変ロ長調 Op.6-6/B 36 (1762)
演奏者 : ハンス=マルティン・リンデ指揮 カペラ・コロニエンシス
CD番号 : Capriccio/51 105(2CDs)



何だか慌ただしい一日で、午後も停電までに色々とかたづけておこうとしていたら、時間になっても停電が起こらず、確認してみると中止になったとのこと。まっ、おかげで雑務が一気に片づいたので良かったと思う。
さて、ゴセックと言えば、ガヴォットが有名だけれど、この人、フランクと同じベルギー出身だったそうで、フランス人作曲家に思われているけれど、確か当時はまだオーストリア領だったとか…違ったっけ…。ワロン地域の出身であるが、現在はフランス語が公用語となっているエリアである。
大体、小さなベルギーという国も、スイスと同じで、ちょっと難しい…。単一言語の日本という偏った考えのエリアで生まれ育った私などには、それそのものがとてもエキゾチック!に思われる。
ともかく、当時としては大変長生きで、バロックの後期から古典派、そしてロマン派の出現を見届けてあの世に旅立った作曲家であり、その大部分をフランスで活躍し、設立されたばかりのパリ音楽院の視学官として教員を指導する立場にもあった人であった。
今日ではほとんどその作品は忘れられているものの、前半はラモーの活躍するパリではオペラをうまく避けて器楽アンサンブルに軸足を置いていて、ラモー亡き後、オペラへと軸足を移すという処世にも長けた人だったように私は思っているのだが、違ったかな…。はてしなく私の思いこみを書いている。調べりゃいいのだろうが、この美しい音楽をのんびり聞いていると、まあどうでも良いかと思い始めた次第である。
第4楽章にフーガがあって、ああこれで終わるのかと思っていたら、続いて典雅なメヌエットが鳴り響いて曲をしめる。和やかで良い。
どうも停電のストレスからか、ササクレだった言葉が行き交う世の中で、こうして優雅に、そしてうまく世の中を渡っていければ私もみうちょっと楽な人生を歩めたのだと思うのだが、まっ仕方がない(笑)。
リンデの指揮する古楽オケは、反応の良いカンタービレでうっとり聞かせる。きつい表現は一切なく、この作曲家の穏やかだったのかどうかは知らないけれど、性格を反映しているように思った。
第1グループは今停電中なのではないだろうか。お見舞い申し上げます。我が家は昨日、今頃が停電だったけれど、けっこう早く電気が点いて驚いた。

写真はミューレンの小さなチャペルの前の道。
ゴセックの交響曲をリンデ指揮の古楽オーケストラで聞く_c0042908_2049845.jpg

by Schweizer_Musik | 2011-03-24 20:49 | CD試聴記
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