ファリャの「スペインの庭の夜」をラローチャの名演で聞く
作曲者 : FALLA, Manuel de 1876-1946 スペイン
曲名  : 交響的印象「スペインの庭の夜 "Noches en los jardines de España"」(1909-13)
演奏者 : アリシア・デ・ラローチャ(pf), ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : LONDON/410 289-2



この作品の決定盤。名作だけに、これ以外にもいくつもの名演があるけれど、演奏、録音ともに最も安心して薦められるのはこの演奏であろう。
1983年7月に録音されたこの演奏は、デ・ブルゴスの指揮するオーケストラが実に雄弁で、ラローチャの歯切れの良いピアノを豪華なサウンドで包み込んでいて、いつ聞いても魅せられる。
ファリャのこの魅力的な作品、意外に知らない人が多いのには驚く。昔、クララ・ハスキルとマルケヴィッチ指揮ラムルー管弦楽団の演奏で初めて聞いて、へぇ、クララ・ハスキルがファリャを弾思ったものであるが、アルゲリッチが弾いていたりするものの、録音はそう多くない。しかし、ソリアーノなどのエドゥアルト・デル・プエヨなどのスペイン、ラテン系に加え、カーゾンやアルトゥール・ルービンシュタインといったピアニストたちもレパートリーとしていくつかの名演を残している。カサドシュもアンセルメと録音を残しているし、アルド・チッコリーニがハルフテルと録音したEMI盤はなかでも記憶に残る名演だった。
作品そのものは、印象派、特にドビュッシーの影響は否定できないけれど、そんなことは軽微なことで、この作品が持つ完成度、ユニークさは類い希なものであることにかわりはない。
スパニッシュな香りが濃厚でありながら、先輩のアルベニスやグラナドスなどのとは一線を画した見事な筆致は、完璧とも言えるオーケストレーションと共に、不滅の価値を持っている。
寡作であったファリャのただ一つの協奏作品であることも指摘しておこう。

写真はルガーノのサン・サルヴァトーレ山の山頂からメリデの方を撮ったものこのずっと先はミラノである。
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by Schweizer_Musik | 2011-04-08 21:25 | CD試聴記
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