プルーの「二人の天使」
作曲者 : Saint-Preux 1950- 仏
曲名  : 二人の天使 "Concerto Pour Une Voix" (1970)
演奏者 : ダニエル・リカーリ(vo), サン・プルー楽団
CD番号 : VICTOR/VICP41425



チマローザでちょっと想い出にふけったついでに、あの録音がされた頃にリリースされて、私もカセットのエア・チェック(懐かしいでしょ?)したものをよく聞いたものである。
サン・プルーは1950年生まれのフランスのイージ・リスニング音楽の作曲家・指揮者である。もともとはダニエル・リカーリのクレジットが入っていなかったはずで、最初に聞いた頃は彼女の名前は誰も知らなかったけれど、この曲でブレイクして皆が「あの歌手は誰」と言い始めてあらためて録音し直されてリリースされたそうだ。(Wikiの情報)
それにしても今でも時々テレビで効果音的にではあるが使われることがあり、冒頭だけはベートーヴェンの「運命」同様、よく知られた曲である。
ただ、「二人の天使」というのは原作にはあったのかどうか…。"Concerto Pour Une Voix"(声楽のための協奏曲)というタイトルだけしか原作ではなかったけれど…。
ともかくダニエル・リカーリのヴォカリーズによる高音がとてもとても印象的な曲は、1970年代はじめまでまだ続いていたバロック人気にあわせて上手く書かれている。ボール・モーリアの「恋はみずいろ」でチェンバロをつかって時流を上手くつかんだのと同じで、1972年にビリーバンバンが歌った「さよならをするために」がこの流れの中から生まれた。こうした流れは、日本では五輪真弓の「恋人よ」あたりまで続いていたように思う。
それにしてもこうして聞くと懐かしく思う。まだ何も知らなかった頃、こうした音楽も、ベートーヴェンも皆同じ良い音楽に聞こえたものだ。
今でもあまりクラシックやポピュラーといった境界を作っていないつもりではあるが、今この曲を聴くと、やや擬バロック様式があざとく感じるようになってしまった。私も変わってしまったということなのだろうか?

写真はバーゼルの大聖堂のステンドグラス。
by schweizer_musik | 2011-05-23 00:24 | CD試聴記
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