ドヴォルザークの弦楽五重奏曲第3番をスメタナ四重奏団で聞く
作曲者 : DVOŘÁK, Antonín 1841-1904 チェコ
曲名  : 弦楽五重奏曲 第3番 変ホ長調 Op.97 B.180 (1893)
演奏者 : スメタナ四重奏団【イジー・ノヴァーク(vn), ルポミール・コステツキー(vn), ミラン・シュカンパ(va), アントニーン・コホウト(vc)】ヨゼフ・スーク(va)
CD番号 : DENON/COCO70969



演奏会の後、オールで飲み、おかげで土日はまったく使い物にならず、ひたすら寝て過ごした。音楽は聞いていたけれど、何か感想を書くなんてことは出来そうになく、ダラダラ聞いて、ただ良いなとか、つまらんなどと、何の根拠も示せない惚けたことを思って寝ていた。
昨日は少しマシになったので、HPの更新をしたりして、惚けた頭をどうにか普通に近づける努力をし、少しだけ音符を書いたけれど、いつもの勘は全く働かず、30小節ほど進んだところで諦めてしまった。
朝まで飲みながら語るなんてことは、九州時代に何度かあった。無論学生時代には当たり前の出来事だったけれど…(笑)。
せいぜい20代にはあっても、今ではそんなことをしたら一週間は使い物にならなくなってしまうので、あわててホテルに帰って三時間ほど寝て、帰宅の途に着いたのだが、やはりどうしようもないほど疲労は残ってしまった。若い人たちと同じようにはもう行かないことを痛感させられた…。一緒に朝まで付き合って下さったヴァイオリニストの福富さんは大丈夫だったろうか?

今朝はドヴォルザークの弦楽五重奏曲を聞いている。もう3回目になる。「アメリカ」をスメタナ・カルテットが1966年に録音したEMI盤をとりあげようかとも思ったのだけれど、あんなに有名曲で超名盤なら今更ここで讃辞を呈しても意味がないと思い、表題がついていないためか、マイナー扱いされているこの超傑作をとりあげようと思った次第である。
弦楽四重奏曲の「アメリカ」の完成直後の一ヶ月ほどで書かれているので、よく似たフレーズが出てくるこの曲は、中音部が充実していて、よりシンフォニックである。そして伸びやかなメロディーがどこをとっても魅力的で、聞いていて心地よいこと心地よいこと!!
優れた室内楽奏者であるヴィオラ弾きがもう1人必要となるので、なかなか取り上げにくいというのも聞く機会が少ない理由なのかも知れない。この演奏ではヨゼフ・スークのヴィオラ・ソロがタップリ聴ける。演奏活動の終わりに近い頃の録音ではあるが、10年ほど前の録音もあり、以前にそれは取り上げたことがある。(記事はこちら)
バランス的にはそちらの方が良いかも知れないが、この新録音も衰えはほどんど感じさせない。第1ヴァイオリンのノヴァークのボウイングも美しいし、アンサンブルも全盛期の緊密さを保っている。
そして何よりも演奏が歌に溢れている…。なんて美しい音楽なのだろう。これを聞かないで一生を終えるなんて、もったいない!!室内楽がお好きであれば、あるいはドヴォルザークのシンフォニーがお好きな方ならば、ぜひ一度お聞きになってみられることをお薦めしたい。
さて、朝食を摂ったら仕事に戻ろう。溜まっているのでたくさん書かなくては!!
しばらく他からのお仕事はお断りしなくてはならなくなっている。こんなに仕事が立て込んでいるのに、私は貧乏なまま…爆…。作曲家なんてそんなものなのだろうなぁ…(苦笑)。

写真はチューリッヒのリンデンホーフ(菩提樹の家)と呼ばれる、古いローマ人の遺跡の上の公園の夕暮れの風景。
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by schweizer_musik | 2011-06-06 08:37 | CD試聴記
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